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【わたしの推し本】He could solve the problem in ten minutes.を「彼はその問題を10分で解けた」と訳すのは、誤訳です。(編集部 藤田)
7月20日より全国の書店さまにてご展開予定の「編集者の推し本フェア」。
この記事では、店頭POPよりももっと熱い「推しポイント」を、各書籍の担当編集者がお届けします。
◎この本を簡単に説明すると…
『ダ・ヴィンチ・コード』で知られる名翻訳者・越前敏弥氏が、自身が出会った数多くの原文の実例と翻訳学校での豊富な授業経験をもとに、日本人が誤訳しがちな英文のパターンを整理し、どう理解して正確に訳すかを懇切丁寧に解説します。英文の読解力が格段にアップする一冊です。
◎こんなあなたに届けたい!
翻訳者を目指す方だけでなく、大学受験や英語の検定試験を受験しようとしている方、中学校や高校、大学で英語を教えている先生方、定年後に学び直しておられる方々にも読んでいただいています。特に、英語にある程度自信があり、お仕事や趣味で英語の原書を読んできたという方々から「これは知らなかった」「読んでよかった」という反響をたくさんいただいており、著者も編集者も手応えを感じました。
◎編集中や発売後の裏話
越前さんからお誘いをいただき、翻訳学校の授業に参加させていただいたことが印象に残っています。まさに目から鱗が落ちるようで、こういう授業を高校や大学で受けていれば、もっと英語が好きになり、読めるようになっていたのじゃないかと思いました。そんな授業の紙上での再現を目指した本でもあります。
「英語自慢の鼻をへし折る!」という帯コピーに惹かれて買ってくださった読者が多かったようで、読者からいただいたたくさんの感想が2種類に分かれていたのも興味深かったです。ひとつは「本当に鼻をへし折られた。自分が英文を正確に読めていなかったことを知ることができ、感謝している」というもの。もうひとつは「看板に偽りありだ。どの問題も簡単で不満だ」というもので、前者のほうが圧倒的に多くはありましたが、いずれにしても英語力が非常に高い方々が読んでくださったことがわかりました。
◎わたしの「推し」ポイントはここ!
帯でも使用した例文ですが、私自身が誤訳してしまいました。
I waited for fifteen minutes--they seemed as many hours to me.
これは簡単だと思ったのですが……。上に書いた英語の達人揃いの読者から見たらどうかわかりませんが、私には衝撃的な問題でした。以後、英語を読むのに慎重になったと思います。