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「理不尽だ」と日の出の方角に叫んでみても

noteで興味深い話、ほっこりするエッセイなどを読んでみても、大好物の無糖ココアをカパカパ飲み干しても、ふざけた四コマのネタを考えても、思考はいつの間にかロシアのウクライナ侵攻に戻って行ってしまう。そんな一週間でした。

2月24日木曜日の軍事侵略勃発の後、前記事でも写真をお見せしたプラハ1区のヴァーツラフ広場の聖ヴァーツラフ像の前はウクライナ支援の舞台としていろいろ行われています。

26日土曜日の様子。像の後ろの国立博物館にウクライナの国旗が掲げられているのが見て取れます

28日から野外ステージの設置が始まり、3月1日にチェコテレビ主催でウクライナ支援のチャリティコンサートが行われていました。

像の前、ステージ裏となっております
15時ごろ。すでに結構人が集まってコンサートを聞いていました
19時半ごろ。コンサートもすごく盛り上がっていました

ちなみに私はコンサートに行ったのではなく、仕事の行き帰りで通りかかっただけなのですが。ステージの両側ぎゅう詰め。ちょうどその両側に私の利用する地下鉄の入り口があって、もみくちゃにされながらたどり着きました。コロナ、どこ行っちゃったのかしらん。

3月2日の時点で、チェコは約三万人のウクライナ難民の人々を受け入れたそうです。4日金曜日からは30日間の緊急事態宣言が発令されるそうですが、チェコ国民に危機が迫っているという意味ではなく、ウクライナからの難民の受け入れをより円滑にするための政策だそうです。
ロシア大統領の目的(目標?夢?)が、世界を1989年以前に戻すことなのだとしたら、チェコにとってはそれこそ今回の軍事侵攻は他人事ではないし、(私も勃発直後は実感がなかったのですが)もしチェコとスロヴァキアが解体してなかったら、思いっきり隣国、国境を接した国での戦争、ということになっていたわけです。
チェコが、支援を呼びかければ寄付が集まり、難民を受け入れられる余裕のある国民性の国で良かった、と(私が偉そうに言うことじゃ全然ないんですが)思います。

世の中が積極的に動いている中、ウツウツしてしまっていた私。このやり場のない憤りをどうしたものか、と悩んでいたのですが、少し解決できたように思います。

上にあげた国立博物館に掲げられた横向きのウクライナ国旗。それを何度か目にするうちに、私の中で芽生えた絵の構図がありました。やはり、私にとって、手を動かすことが救いのようです。その構図を形にしてから、心なしか気持ちが軽くなった気がします。

29cmx39cm、水彩です

ポートフォリオサイトには「ウクライナへのオマージュ」と題したけれど、自分の心を軽くするために描いたんだから「オマージュ」なんて、おこがましい、とは思います。でも、とにかく形にできて、自分の外に出すことができてよかったと思っています。

前記事同様、オチもシメもない終わりになってしまいますが、どうか一刻も早く事態が好転しますように。


本編とは関係ないですが、今週描いた水墨画。

富士山のつもりで描いたんですけど、微妙に富士山っぽくない…。