枯れた花

感性の違い　花の選び方
貴方とは相いれない
その生け方　好きじゃない
ほら　私のやり方が正しいの
手を繋いでも　口づけを交わしても　分かり合えない
暗がりで探りあう熱　濡れた吐息　甘い蜜
組伏せられた体　抗えなくても
私が正しいの　貴方が間違ってる
ねぇ　それでもいい？
花瓶に生けた花は強く香って花びらを落とす

楽しそうに意地悪する
私は貴方を試す　嫌いだと言わせたくて
私を否定して
貴方の言葉　好きじゃない
ほら　私が知ってるの　何が正しいのか
分かり合おうとして繋いだ手　約束の口付け
暗がりで重ねた　盲目的に求めた愛　甘い誘惑
絡み合う体　飲み込まれて
私が正しいの？　ぐちゃぐちゃになった思考で
ねぇ　それでもいい
頭を垂れた花は夕陽に色を染めていく

刹那的に抱いた殺意　遅れてくる戸惑いの波
挿した花をぶちまけた　私を守るように　貴方を威嚇するように
焦燥と猜疑　愛情への執着と羨望
丁寧さを纏って人を従わせる恐さ
優しさに包んで投げつけられる怖さ
でも　支配なんかさせるものか
疎外と嫌悪　幸せへの嫉妬と絶望
私は貴方とは違う　恵まれてるって　もう見せつけないで

ほら　私が知ってるの　何が正しいのか
分かり合おうとして繋いだ手　約束の口付け
暗がりで探りあう熱　濡れた吐息　甘い誘惑
組伏せられた体　抗えなくても
私が正しいの　貴方が間違ってる
そう　それでいい
散らばった花びらが闇に朽ちていく

何も聞こえない夜半に　私は独り