希望

こんなところで何やってんだろう
ふと我に返って思う　本来なら…
後悔の渦に引き込まれそうになる度に
思い絵描く姿は　どんどん今とかけ離れていく
希望に満ちた世界なんてなくて
あるのは絶望に塗りつぶされた世界
使うのは黒と灰色の２色だけ　真っ白な純粋ささえなくなった
あぁ　僕に今更　何を絵描けというのだろう
流す涙さえ濁って　明日を見下ろす
足元を吹く風が　ぼろぼろに風化した今を揺らして抜ける
もう疲れたよ　周りに合わせて嗤うのは

この先に何があるのだろう
ふと我に返って思う　望むのは…
一縷の望みを見出す度に
思い絵描く姿との差に押しつぶされる
希望に満ちた世界に居るより　絶望に逃げ込むほうがマシ
使うのは黒と灰色の２色だけ
真っ白な部分さえ塗り潰してしまおう
さぁ　僕は今更　何を望めばいい？
こぼした溜息さえ答えにならず　昨日を見上げた
頭上を吹く風が　耐えきれずに欠けた今を巻き上げて揺らす
もううんざりだ　僕を殺して生きるのは

秀才になれても　天才にはなれない
どこかで見た絵　どこかで知った答え
どこかで聞いた曲　どこかで読んだ物語
何を作ってもそんなパクリばかり　デジャブに追われて
光のない海の底へ　音のない宇宙の果てへ
掴めそうな理想が　掌から零れていく
今日という狭間で見た景色は色がなかった
ねぇ　僕は今更　何が絵描けるのだろう
涙の跡が次を絵描いて　今日を探す
背中を押す風が　新しく築かれていく今を揺らして抜ける
さぁ続きを描こう　すべてが尽き果てるまで　それが希望