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【イタリア】第1回 FIAT500でオールドタウンにジェラート食べに行こう!


あるきっかけで、仲良くなったイタリア人夫婦のお誘いでお出かけする事になりました。
第1回のお話。

ことのいきさつは、前回のnote↓でお楽しみ下さい。

2024年7月9日のお話

夢のような夜でした。パラレルワールドに行ってきたみたい。
レアな夜を体験したのでnote。

はじまり〜はじまり〜


■朝~昼

目覚めてスマホの画面を眺めたが、メッセージはまだ。

忙しいのかな?聞いてみる?
お昼まで待ってみよう……。

12時すぎになり、とうとう待ちきれなくなった私はPさんにメッセージを送った。

「お仕事が忙しいところにごめんね。今日は何時に出発かな?どこで待ち合わせする?忙しかったら今日じゃなくても、いつでもいいからね、都合がいい日に変更してもいいからね!」と送ってみたら…。


「今日、仕事が終わったら君たちのお部屋に行くよ、20時でいい?」

返信キターーー!!!!

前回のお誘いから数日が経ち、約束当日になっても、なかなかその後の進展がなかったので、心配していたんだけど大丈夫だったみたい。
まずはひと安心。


■お迎えは20時


ついに、FIAT500とのご対面

「家の前についたよー!」とメッセージがきた。
急いで部屋を飛び出すと、そこにいたのはFIAT500。
かわいい真っ赤なトマト色だった。

なんてカワイイ


本当のFIAT500だった。
か、かわいい…。

夫婦でぐるぐるとFIAT500の周りをまわった。
溶けてバターになってしまうトラのように眺めまくり写真を撮りまくった。

こんなに小さくて壊れない?ドアを開けるのもドキドキする。
シートを倒してもらい、後ろに座る。夫は助手席。

なんてかわいいんでしょう!車内の小さい事よ!

トップルーフを見ると、20時だというのにまだまだ明るい青い空が見える。

車のキーを差し込んで回すと、
ちょっとだけ機嫌が悪そうな音がした後、エンジンがかかりだした。

おぉー!こんな感じなのね!
アクセルを踏んでFIAT500がゆっくりと動き始めた。

おぉ~!動いた!動いたー!
いちいちうるさい私たちにPとSは大笑い。
がんばれFIAT500!大人4人がぎゅうぎゅう詰め、重さに負けないパワフルな走りでした。

ベルガモの中心街へと向かう道は見晴らしのいい直線道路。ここはスピードを出す車が多い。Pはバックミラーを見ては、後続車に「どうぞ追い越して」と左手で合図する。
そして、追い越されるタイミングでお互いに派手にクラクションを鳴らしあっていた。
イタリア流の挨拶なのかな?私もルーフから手をだして大笑いしながらバイバイしてみた。

街の中心部に近づいてくると、道行く人たちが増えてきてさらに視線を感じるようになってきた。

メインストリートではみんなが振り返る。
身体をひねってうしろの窓から景色を眺めてみると…

わー!たのしい!

離れていく景色と同時に集ってくる皆の視線。
ここでも小さく手を振ってみると、振り返してくれる人がいて嬉しくなる。

上り坂も頑張ってくれて、無事に目的地「Città Alta」の入口に着いた。


■目指すは「チッタ・アルタ」


ベルガモの中心地にある城壁に囲まれた街「Città Alta」は旧市街。

要塞の入口を通り抜けると急に街の雰囲気が変わった。
まるで別世界に迷い込んだみたい。

夕陽が沈むいい時間帯のチッタアルタはとても静か。
高台にあるこの街は、有名な観光地&地元のデートスポット。
どこを切り取っても美しい。

駐車場に車を止めて歩いて回った。

1.Rocca di Bergamo(博物館)


最初に連れて行ってくれたのは博物館。でも、すでに門は閉まっていた。

「いいよいいよ、大丈夫!気にしないで!別の所を回ろうよ」と私が言っているそばで、地元っ子ならではの裏技を見せてくれた。

通りを歩いていた地元の御婦人に何やら話をすると…
その方が、中の警備の方を呼び出して何やら話を通してくれた。

警備の人は「特別だよ、少しだけだよ」と念を押すような言葉を繰り返しながら門を開けて迎え入れてくれた。

期待していなかったこの展開に驚き。
VIPカードを手に入れた気分。
はや足ながら、博物館から眺める景色を貸し切り状態で楽しむ。

特別扱いも相まって、後ろからついてくる警備員がSPに見えてくるね。

分刻みの予定をこなす要人のごとく
急ぎ足で庭園を回りながらも、景色をバックに記念撮影までちゃっかりして、博物館を後にした。

特別に開けてもらったゲートを出る時には、
ペコペコと頭を下げてグラッツェを連呼した。

ペコペコしながら博物館の出口を出た



2.Città Alta駅

次に向かうは超短距離電車の駅。


駅のホームには自由に入れるので、ケーブルカー?鉄道?がみれる。

現地の人は山を通る鉄道を「フニコラーレ」と言うらしい。いろんな地方にフニコラーレはあるみたい。
私たちは乗らずにお見送りだけしましたが、かなーりのんびりした速度だったな…。


駅を出て、お次はおしゃれなホテルについた


3.老舗ホテル&洗濯場

有名なホテルらしく、かつてはこの方がオーナーさんだったと画像を見せてくれた。

老舗の高級ホテルは近寄りがたく、入口をちらっと眺める程度でおとなりの洗濯場へ移動。

かつては洗濯場だったという史跡はきれいな水が豊富に湧き出ていた。ここ素敵♪

湧き水で洗濯をする場所らしく、お水が流れ続けていて、涼しい。「ここの水は飲めるんだよ」と教えてもらったので飲んでみたら、キンキンに冷えてて美味しかった。

すぐ横には座れるスペースがあり、休憩場所にぴったり。


ライトアップされていました



4.Piazza Vecchia Bergamo Alta(中心地)

教会の横の広場。美しい建築の教会。
日中は教会にも入れるし、塔に登れるらしい。
日時計があったり噴水があったりと楽しい場所。

5.Campanone

この教会は毎日22時になると、鐘を100回鳴らすんだって。

数を100まで数えられるようになった小さな子供がいたら、その子と一緒に鐘の音を数えたりするのかな〜とか…

そろそろ家に帰らなきゃいけないのに別れたくないカップルは、
この鐘の音終わらないでほしいって願いながら聞くんだろうな〜とか…

元気がなくて辛い人でも、この鐘の音を最後まで聞けたら、今日も1日せいいっぱい頑張れた!って一日の終わりに安心するんだろうな〜とか…

私ならベットの中で羊を数えるかのように100まで数えきれないまま眠りにつくんだろうな〜とか…

心地いい鐘の音をききながら色々と想像を膨らませてみた。

5.La Marianna(ジェラート屋さん)

街で1番人気の行列のできるジェラート店に案内してもらった。
チッタ・アルタに来たらこのお店のジェラートはマスト!らしい。

なかでも「ストラッチャテッラ」は、このお店が発祥の地。看板商品ときいたら、それは頼むしかないよね!


イタリアのジェラートは、上にトッピングでクッキーが乗っかっていて、見ていると、クッキーでジェラートをすくって食べている。スプーンを使わないスタイル、かっこいいよねー。

そしてうわさ通り味は素晴らしかった。
一生懸命覚えたお店名物の「ストラッチャテッラ」よりも、ピスタチオの方が目をひんむく程においしかった。濃厚ですよ、ピスタチオが贅沢に使われていて、ストラッチャテッラよりもピスタチオの勝利でした。

・駐車場

鐘が鳴り終わっていたのに、楽しくて全然気がつかなかった。
駐車場を出る頃には通りは大渋滞。あれ?このあとも人は増え続け、イタリアの夜はこれからといった感じがした。

賑やかな街を出て、郊外の宿に戻ってきた。


■深夜の帰宅


トマト色したFIAT500が角を曲がって見えなくなるまで手を振って見送ると、あたりはすっかり深夜の暗闇。
現実の世界に帰ってきた気分になった。




ね、どうよ、感動するよね、
これぞ、地元の人の夜の過ごし方なんじゃない?!

確かに観光地ではあるけれど、いかにも地元の人の楽しみ方じゃない?

日中の観光客でにぎわう時間帯は避け、お店が閉まる頃から出発。
夕陽を見て、涼みながら夜の街を歩き、アイスを食べて帰る。

暗くてどこも閉まっているけど、いいんですよ、見るだけで買わないから(笑)

お店のショーケースから商品を眺めたり、外のメニューを眺めるだけ…。

 夜の部の開店前、メニューを眺めてみる
地元っ子も憧れるレストラン


洗濯場で涼んだり、水遊びしたり、混まない時間帯にアイスのお店に行ったり。

アイスのお店の道向かいのベンチに座ると
ヤギがいるよーとか、そういう所にキュンとするのです。



基本に戻って考えてみた。

私たちの旅のスタイルは、現地で暮らしている人と同じような「日常を楽しむ」こと。

地元の人の楽しみ方を体験できて、それはすでに特別。

お二人には、ショッピングモールで調達した緑茶と餅菓子をラッピングしてプレゼントした。プレゼント選びも、実はとても楽しかった。

とても小さな贈り物なのに喜んでくれて、こちらまで嬉しくなった。

「また時間を作って、つぎは温泉の街に行こうね!」と次のお誘い(第2回)まで…。

またまた増える次回のお楽しみでした。

第1回の素敵な思い出のお話はここまで。

夏に行くなら夕方の涼しい時間帯がおすすめです。

博物館へ急ぐ4人組。すでに閉まってたのにね…。これもいい思い出。


記事を読んでいただきありがとうございました。旅にまつわる話を中心にnoteしていきます。応援励みになります。