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【ヒマラヤ山脈を歩く】山は国際色豊か〜2つのストーリー〜
世界一大きな山には、世界中から人がやっててくる。
実際にトレッキングをしてみて気づいたことは、
タイミングが合えば、世界各国からきた多くの人との交流できちゃうというところ。
ダサインの時期と重なったこともあって、私達は多くのネパール人とあいさつを交わした。
他にも、中国、インド、フランス、マレーシア、イギリス、オーストラリア…etc.
山での出会いは国際色豊か。
いくつかの楽しい思い出の中から今回はフランスとネパールの2つをnoteします。
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フランス流の最後の晩餐はこうであれ(フランス)
トレッキング1日目の夕食。
私達はモハンの教えを忠実に守り、ダルバートを注文していた。
私達の目の前に運ばれてきたダルバートをみると、相席になったフランスの団体さんは私たちに「ボナペティ!」と言ってくれた。フランスらしい食事の挨拶に「メルシー!」と返して私たちは食べ始めたのだが…。
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少しすると、彼らの前にワインが運ばれてきた。やがて乾杯が始まり、皆さん楽しそう!と眺めていたら、次々と焼き立てのステーキが運ばれてきた。
熱々の鉄板に乗ってジュージューと音を立て、ニンニクがたっぷりと効いたステーキの匂いは、私たちのテーブルをぐるりと囲んだ。
「トレッキングを終えたの!今夜が最後の晩餐だから、許してね!」
てっきり山では黙々とダルバートを食べるもんだと思いこんでいた私たちは、こんなに賑やかで、お酒ものめてがっつりと肉も食べれるとは想像もしていなかった。
出発前に何人かのトレッキング体験記を見てきたが、ステーキ食べた人なんて誰もいなかった。みんな、ダルバートを食べていた。
美食の国フランスの人は山の楽しみ方もひと味違っていて、何だかかっこよかった。
よし!ゴールしたら、彼らのように最後の晩餐はステーキだ!と決めた。
そして迎えた私達の最後の晩餐。
泊まったホテルのレストランメニューには、ステーキもワインもなく、あるのはダルバート…。
それよりも、私は高山病のダメージでステーキどころでは無い。二人してダルバートを黙々と食べた。
それでもステーキが諦められず、なんかごちそうが食べたくなった私。
下山した翌日、ポカラの日本食料理店で梅しそカツ定食を食べた。
1年以上ぶりに食べる日本食に感動して撮ったはずなのに、画像がみつからない…。
見つけ次第、梅しそかつをここに↓
代替えに現地のソウルフード、トウモロコシを乾燥させている風景を載せています。
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主食のパンケーキで食べる
私は見送る人、あなたは出発する人(ネパール)
ゴォォォーーーーーーール!
山頂ほど感動的なものはなかったものの、無事にゴールすることができた。
寒くて早く暖を取りたかった。雨で体温が奪われていた。
目の前のレストランに向かうと、雨宿りをする人達で大混雑。
ガイドのシューレイスが、ジープと連絡がつかないのでお茶でも飲んでゆっくりしてねとお店に入ることを促した。
カフェの中も人が多かったが、席を詰めてもらって座ると、目の前に「チャーミング」という言葉がぴったりの笑顔の素敵な女性がいた。
私が席を開けてくれたお礼を言うと、どこから来たの?今からスタート?それともフィニッシュ?と聞いてきた。
日本から来て、ゴールしたことを告げると、彼女はにっこりとした笑顔で
私たちをオーバーにも思えるほどに褒めちぎってくれた。
えへへと照れている私たちを見て笑顔を見せていた。
そして、隣に座っている男性の腕をガシッとつかんで、ニコニコしながら話し始めた。
「見て、この人!私の弟なの。全然似てないでしょ、夫の弟なの~!」
「今日はこいつ(弟)と、その友達と3人で来たんだよねー。
今から出発なんだけど雨が止むまで様子をみているところだよ♪」と言っていた。
これからなんだね、楽しんでね♪
山は綺麗だったよ!と私が言うと、
彼女は「私ね、かわいい娘がいるの!5歳!すんごいかわいいのー!こんなにカワイイ娘がいるのに、私の夫ったらこの山に登ったっきり帰ってこないのー!」と明るい声で話し始めた。
「それでね、私、夫を探しに来たの♪早く帰ってきてほしいから。娘も私もずっと待っているの。でも帰ってこないからここに探しに来たの。」
かわらない笑顔でありながら、彼女の口からでてきた話は、ヘビーな話だった。
何と声をかけていいのか、何をしていいのか…。
苦し紛れに彼女にかけた言葉
「あなたのご主人が見つかりますように。ご主人はあなたの事を見ていると思うので、しっかり探してね。」
それでよかったのかどうか…。
彼女の表情は変わらず笑顔だった。
バックの中からグァバを取り出すと、私にくれた。
「ここの土地のグァバだよ、あなたにあげる!食べて!」
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私からも何かお礼を…と思い、雨でぬれてはいたが、私達が着ていたレインコートをプレゼントした。
「風邪ひかないでね!」
「雨で滑りやすいから気を付けてね!」
「無事にここに戻るんだよ!」
「あなたも元気でね!」
記念に一緒に写真を撮り、握手をし、手を振って別れた。
雨宿りの、ほんの短い時間だったのに、
安全に帰ってくることがどれだけ大切なことなのか、
夫婦や家族が一緒にいられる時間というものがどれだけ貴重な事なのか…
そんなことを考えながら手を振り、彼女が見えなくなったのを見届けたら、また泣けてきてしまった。
隣にいる夫といられるのも、あとどれくらいなんだろうとか考えたりもした。
大好きな家族の為にも、やっぱりエンディングノートを書きたいと思った。
また SHIOとんび さんが書いたこのシューカツの話を思い出していた。
これを読んだらきっとあなたも
ワー!!シュウカツシュウカツ〜!ってなる。いっしょにやろ。
書きます!
実際にトレッキングをしてみて気づいたことは、
人生には限りがあるってこと。
食べたいものを食べられる事とか、大切な人と過ごすこととか。
当たり前なんだけど、気づかないうちに、あ
とまわしにしてないかな?
また時間を作って気づきを書きたいと思います。
では次の話へ
ラ!
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