委託先からパートナーへ!デジタルサクセスマネージャーの活動で意識していること
こんにちは。NTTデータのデジタルサクセスコンサルティング事業部にて、デジタルサクセスマネージャー/データ活用コンサルタントをしている守谷です。
2012年に新卒入社し、開発プロジェクトやスタッフ部門を経験した後、2020年に自ら希望して現在の領域に飛び込みました。それ以来、私がデジタルサクセスマネージャーとして、何を意識して、どんな活動をしているかについて、簡単にお話しさせていただければと思います。
お客様にとってのパートナーでありたい
「お客様にとってのパートナーでありたい」。これが2020年に異動を希望した最大の理由でした。開発プロジェクトにいた頃の私は、お客様の求める要件を漏れなく書き起こし、エンジニアの方々に正しく実装してもらうことに心血を注いでいました。ところが、いざリリースをしても、実装した機能がお客様にほぼ使われていない等、苦い思いも数多く経験しました。
「事前に何か提言できなかったのだろうか」。何度も自問自答しましたが、当時の自分には難しかったように思います。そもそも、お客様からは「委託先」として見られており、施策目的などの社内資料は共有してもらえていませんでした。また、私自身も「どんな情報があればパートナーとしての提言ができるのか」について、当時は知見がなく、それ故に「自ら情報を取りに行く」といったスキルも不足していました。
パートナーとはどういう関係?
夫婦の例で考えてみます。左の例は、奥様からの依頼を真面目にこなしており、一見すると良い旦那さんのようにも見えます。少なくとも旦那さん本人は「自分は良い夫である」と自負していると思います。しかし、奥様からは「こんなに高いじゃがいもを買ってくるなんて!」と怒られたり、あるいは言葉には出さなくても、どこか不満気な様子の日もあるかもしれません。
一方、右の例は、私が考える「理想のパートナー関係」です。旦那さんが、スーパーに行ったからこそわかる情報も加味して、「じゃがいもより、ほうれん草のほうが良いのでは」と提言しています。奥様は、「じゃがいもの購入を依頼する」という意思決定に至る前に、様々な検討をしています。「大前提として子どもには健康に育ってほしい」、「今日の給食は○○だから、夕食はどんなジャンルだったら喜んで食べてくれるかな」、「冷蔵庫には何が残ってたかな」、等々。これら、依頼の背景にある、真の目的(子どもの健康)や、現状(給食、冷蔵庫)を理解しないと、「ほうれん草」のような提言はできません。逆に言えば、真の目的や現状を正しく理解し、適切な提言を行えることが、「理想のパートナー関係」の要件であると考えています。
デジタルサクセス®プログラムはノウハウの宝庫
NTTデータでは、お客様のデジタル変革を成功に導くためのノウハウを、「デジタルサクセス®プログラム」として整備しています。例えばグランドデザインでは、「真の目的」をお客様とともに描き、言語化していく過程で、資料には表れない裏の思いも含めて、お客様と私たちの共通理解にしていきます。また、過去十数年の支援を通じて蓄積してきたユースケースを参照することで、「ほうれん草」のような選択肢を、豊富に提示することができます。
もっと気の利いたパートナーになりたい
「お客様から必要な情報を適切に引き出すために、議論の論点を設計する」、「お客様の発言内容を構造化し、真の目的を仮説ベースで描いてみる」、「描いた仮説に対するコメントを元に、図表表現や言葉遣いを磨いていく」・・・。これら一連の作業は、ロジカルであると同時にクリエイティブでもあり、私にとってはやりがいのある仕事の一つとなっています。
一方で、「給食、冷蔵庫」のような現状に関する情報は、お客様からの情報提供に頼ることが多く、「お客様はとても忙しいのに、我々に教えることに時間を使わせてしまって申し訳ない」、「『教えなくても伝わっている』関係性になるためにはどうすれば良いか」という課題に対する関心が、私の中で高まりつつありました。
デジタルサクセスマネージャーの活動で意識していること
私はデジタルサクセスマネージャーとして、お客様企業の複数部署を横断的に支援することで、データ活用の観点では「お客様以上にお客様のことを知っている」存在になれることを目指しています。
私たちがご支援させていただく部署は、システム部門やDX部門であることが多く、ここでは各種デジタル変革の「施策」を中心に主導されています。全社的な動きや、企業特有の制約など、私たちが教わることはまだまだ多いのですが、一方で、各事業部門の現場で、どのような課題や困りごとを感じているかまでは、DX部門では把握しきれていないことが多いように感じています。
そこで私たちは、DX部門だけでなく、実際の現場業務でデータ活用に携わる部署に対しても、ご支援させていただく機会を作ることで、現場で感じる生の課題を、把握・収集できるように努めています。先ほどの図で示したように、①現場の課題を踏まえた提言によって、②デジタル変革施策をより良いものにし、③現場にとって役立つ環境やサービスを提供することで、④現場での支援活動もやりやすくする。このような好循環を作ることを目指して、案件活動や提案活動に取り組んでいます。
みんなでデジタルサクセス
この活動は、私一人で成し遂げられるものでは決してありません。現場の課題を見つけてチーム内に共有してくれるメンバー、その課題を「解決するとどう嬉しいか」のストーリーまで考えて施策要件に落とし込んでくれるメンバー、その要件を実現するために適切なツールや実装方法を検討してくれるメンバー、等々。私の考えに共感し、協力してくれている仲間たちが、今後も引き続きやりがいを持って働けるよう、必要な情報提供や案件機会の創出に取り組んでいきたいです。
仲間募集中!
現在デジタルサクセスコンサルティング事業部では、採用を強化しています!AI・データ活用のためのコンサルテーションからデータサイエンス、データ活用に興味がある方はぜひ私たちと一緒に働きませんか?募集要項などの詳細はこちら。お待ちしております。
【募集要項】
https://dtc-careers.nttdata.com/business/
【デジタルサクセス®の取り組みについて】
https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/digital_success/