風の前の塵に同じ【水玉自伝・感想文】
私はよこたんが大好き。
だから、よこたん→天馬→けいさま、の順番で読み進めました。
だって、一番初めに好きな人の話が聞きたかったんですもの。
だから感想も自然とよこたんに感情移入したモノとなっています。
天馬に厳しくなっております。
よこたん章、何故天馬に毎日殺意が湧くのかよく分かりました。
天馬の「リーダーシップを取らなくては!」という気質が、
よこたんとアーバンギャルドを不幸にしている。
そりゃ歴代ヴォーカルだけでなく、脱退メンバーも出るわ・・・。
よこたん、アーバンギャルドを続けていて、とても偉い!
今よこたんが「アーバンギャルドを辞めなくて良かった」と
言ってくれているのが本当に嬉しいです。
でも本当に無理をしないで下さいませ。
貴女が幸せに成ることを一番願っております。
天馬章、「やっぱり天馬のせいでアーバンギャルドが不幸に
なっていっているじゃねぇか!
ブレイクしないのは貴様のせいだ!」と憤慨しながら読みました。
天馬はもしかして他人を信用できないの?それなのに、
だから無茶苦茶なリーダーシップを爆発させちゃうの?
『アーバンギャルドは天馬のバンド』と言われる所以ではないか。
せめて新人教育系のビジネス本を読み直そう。
そうすれば谷地村に対する自己判断が早くついたかもしれない、
修正もできたかもしれない。
鍵っ子の異変に気付けたかもしれない。
早々にメンバーに不満を相談できたかもしれない。
今からでもいいから、
よこたんの心を穏やかに保つ為に是非読んでほしいです。
もっとも残念な男。でも読み続けて納得できたから、
心底嫌いにはなれなかったです。
これからもアーバンギャルドを引っ張っていって下さいませ。
けいさま章、色々覆って青ざめました。一番衝撃的だった章。
アーバンギャルドってそんなに危ういバンドだったの・・・?
私、そんなにヤバいグループがずっと好きだったの?
天馬以前の問題。実力が『風の前の塵に同じ』じゃん。
この真実が一番悲しかったです。
審美眼が崩れそうになりました。
「よこたん、こんなグループ早く辞めて!」と心から願いました。
けいさま、アーバンギャルドに加入して頂き本当にありがとうございます!
まさに救世主。
私の心も救われました。
そして傷彦様、スペシャルサンクスです。
この本は文化も学べるけれど、人とのコミュニケーションに対する
反面教師として読み終えました。
あと、専門的な知識や経験はあった方が良い、
「勉強しよう!」という意欲も駆り立てられる仕様です。
これから何かを成し遂げたい人は読んだ方が良いと思いました。
しかし、読めば読むほど「何でこれを今のタイミングで作ったのだろう?」
と疑問に感じます。
『自伝=成功体験』のはずなのに、この本は『敗者・敗北の物語』。
ひょっとして、令和の平家物語?
「俺たちの冒険はこれからだ!」という前向きなスタンスを見せて、
我々ファンを安心されるために作られたのかしら?
だとしたら、私はとても安心を覚えました。
次回の自伝は成功を収めた、心が楽しくなるばかりの本になりますように。