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直感とデータの共創〜スピード重視の組織文化にデータをどう活かすか

この記事は デジタルキューブ & ヘプタゴン Advent Calendar 2024 の 12月3日分の記事として執筆しています。

2023年11月1日付でデジタルキューブに入社した営業企画部長の藤田です。

デジタルキューブに入社してから、あっという間の1年でした。デジタルキューブグループには、デジタルキューブとヘプタゴンの2つの Brand(会社)、それぞれ3つのプロダクト or サービスがありますが、グループ全体と関わり、さらに2024年10月18日に東京証券取引所 TOKYO PRO Market に新規上場するということも経験し、充実した時間となりました。

また、営業企画部長としてチームメンバーからの相談、経営陣からの依頼に対し意思決定を行い、それを実行に移す場面が多くありました。前職までの意思決定プロセス等と比較して、もう少しデータを活用しても良いと考えています。そこで、今後の展望を含め、記事に残しておこうと思います。

データドリブンカルチャー

私が経験した前職での特徴的な取り組みの一つが、四半期ごとのビジネスレビュー(QBR:Quarterly Business Review)でした。各営業担当者は、自身の活動と成果を物語形式で2ページのドキュメントにまとめ、プレゼンテーションを行うのです。このプロセスでは、全ての主張を数値データで裏付ける必要があり、当初は難しさを感じましたが、振り返ってみるとこの経験を通じてデータに基づく意思決定の重要性を自然と学ぶことができました。

また、当時担当していたスタートアップ企業との仕事では、クラウドの進化もあり、多くの企業がデータドリブンな意思決定を日常的に実践していることを目の当たりにしました。特に印象的だったのは、dely 株式会社の徹底したデータ活用の姿勢でした。

デジタルキューブの意思決定は、行動指針にある「即実践」からスピード重視であり、「(過去の経験を踏まえた)直感」で行われることがあります。根拠となるデータが残ってなく、人の直感や記憶に頼る形となるので、最近入社された方からすると「恐らく良い結果になるんだろうけど…」という、両手を挙げて合意できない状況となります。スピード感を意識することも理解しているので、「データがないから判断しない」というノイズを出すのはどうなのか? と悩ましいところです。一方で、デジタルキューブの「直感」は、かなりの確率で当たります(笑)

「直感」をサポートするデータ分析

この「直感」が当たるというのは、長年の業界経験から培われたもので、デジタルキューブだからできることと考えるようにしています。その意思決定をサポートすべく、データを集め、分析し根拠を提示するよう、2024年度下期よりセールスオペレーション担当を設け、売上データや契約情報を体系的に分析しています。これにより、経営陣を含む意思決定者間で共通の判断基準が確立され、意思決定のスピードが向上していると実感しています。

さらに、プロダクトマネージャーとしての視点から、今後の展開についても構想を描いています。現在の焦点は、製品利用状況の詳細なデータ分析にあります。この取り組みにより、顧客からの直接的な要望に応えるだけでなく、データから見えてくる潜在的なニーズを先取りした機能開発が実現できると考えています。このような予測的なアプローチを通じて、より革新的で競争力のある製品開発を目指していきます。

事業会社としてのデータ活用

前職での経験や、スタートアップ企業のデータ活用事例を観察してきた知見が、デジタルキューブでの現在の私の取り組みに深く結びついていることを、最近になって実感しています。当社の強みである豊富な経験に基づく「直感」を、データ分析で裏付け、さらに強化していく。この方針のもと、デジタルキューブの企業文化や特性を活かしながら、独自のデータドリブン組織を構築していくことに注力し、今後も模索していきます。