学ぶより使え
毎年この時期になると、ASEANからの訪日客とのアポイントが増えます。
特にシンガポール、マレーシア、インドネシアからの事業家から
企業訪問を希望されることが多いのです。
というのも、現地は11月中旬からスクールホリデーで
バケーションシーズンに入るからです。
彼らは自国で成功した実力者たちで、
東アジア市場への進出を視野に入れています。
しかし、日本についての情報は思っていた以上に少なく、
政府機関とは話ができても、現場のプレイヤーとつながるのが難しいと言います。
そこで私が日本企業との橋渡しをすることが多いのですが、
残念ながら、長期的に安定したビジネスに発展するケースは
全体の半数に満たないのです。
それは多くの場合、ASEAN企業が
「日本に学べ」という意識を持ち続けているからです。
もちろん、言葉も文化も異なる日本に対して慎重に学ぶ姿勢は理解できますが、私からすれば、彼らには「日本を使え」と言いたいところで、実際に言っています。
日本市場の参入が難しいと感じるのならば、
海外進出に苦戦している日本企業と手を組むというアプローチを取ってみてはどうか、
というのが私の提案です。
この姿勢は、昨年のWBC決勝で大谷選手が米国との対決を前に言った
「(勝つために)憧れは捨てましょう」というメッセージにも通じます。
憧れの気持ちは捨て、日本と共に、
互いの強みを活かして前に進む道を探ることが、成功への近道なのです。
ASEAN側に「日本のやり方を学ぼう」という姿勢があると、
実際のビジネスパートナーとしての関係構築が進みません。
学ぶだけでなく、「日本を使い」、
互いの市場や顧客ニーズに応じた柔軟なビジネス戦略を築くべきです。
これからASEAN市場を見据える日本企業にとっても、
アジアとの協業の形が変わる時期なのではないでしょうか。
ASEAN企業にとっては「日本に学べ」ではなく「日本を使え」。
日本企業にとってはASEANと海外市場を開拓する。
そんな関係を築けるようになりたいものです。
デジタルに振る舞えば、ぐんと前へ進みますね。
今日はここまで。
今日もツイてる!素敵な一週間をお過ごし下さい。
私たちのパーパス
人生100年時代を生き抜くデジタルマスターを育てる
カチカチ