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不確実性が高まる中、グローバルポートフォリオの資産保有額は減少した。

IMF(International Monetary Fund/国際通貨基金)が定期的に公開している「IMF Blog」は2023年03月20日に、エヴリム・ベセ・ゴクス(Evrim Bese Goksu)、アリシア・ヒエロ(Alicia Hierro)、リタ・メシアス(Rita Mesias)、ウィルソン・フィリ(Wilson Phiri)によるレポートで、不確実性が高まる中、グローバルポートフォリオの資産保有額は減少したと報告した。

中国の保険会社がスイスの銀行の上場株式を購入した。
イギリスの年金基金が米国債に投資する。
多国籍のハイテク企業が、ケイマン諸島の投資ファンドの株式を保有する。

上記はすべて、ポートフォリオ投資資産の例である。

直接投資と異なるのは、投資家が投資先の運用をコントロールできない点である。

海外ポートフォリオ投資は、世界の金融市場の機能を助け、投資家に国際分散投資のメリットを提供する。また、これらの投資は、ホスト国の資金調達源としても有益である。


中国と香港を加えると6245で、
軽く米国を抜く!

海外からの直接投資とは異なり、ポートフォリオ投資は変動しやすい傾向にあり、十分に監視・管理されなければ、ホスト国経済の過熱、為替レートの上昇による輸出競争力の喪失、危機発生時の脆弱性の向上といったマクロ経済上の課題を引き起こす可能性がある。

最新のポートフォリオ投資サーベイによると、複数のショックが重なる中、2022年上半期の世界のポートフォリオ投資資産保有額は15%減少し、2008年以降で最も減少した。

この減少は、投資額の減少とバリュエーション効果の両方が原因である。

エネルギー価格の上昇、地政学的リスクおよびインフレリスクの高まり、先進国の金融引き締めなどを背景としたリスク回避志向の高まりが、資本市場およびポートフォリオ投資に重くのしかかった。最新のCPIS(Coordinated Portfolio Investment Survey/ポートフォリオ投資に関するアンケート調査)は、2023年06月までのクロスボーダーのポートフォリオ投資保有残高を調査したものである。

今週のチャート」が示すように、CPISが追跡するグローバルポジションの約3分の2を占めるポートフォリオ投資保有国上位10カ国は、6ヵ月前の前回報告期間から急減していることがわかる。

この減少は、米国からドイツ、オランダ、ルクセンブルクから米国、アイルランド、日本、アイルランドから米国、英国、日本から主に米国の投資の減少が大きく影響している。一方、ケイマン諸島のポートフォリオ投資保有額は、米国および日本への投資により6.2%増加した。

IMFのCPISは、80カ国以上からポートフォリオ投資資産に関するデータを収集している。これは、保有者と非居住者の発行体の相手国経済別、部門別のクロスボーダー・ポートフォリオ保有に関する唯一の世界的な隔年調査である。

どの国が特定の国に投資しているのか、投資先が機関投資家部門にどのように分布しているのか、また、そのような資産の通貨分布も示している。

完全な結果は、http://data.imf.org/CPISで見ることができる。

https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2023/03/20/global-portfolio-asset-holdings-decrease-amid-elevated-uncertainty?utm_medium=email&utm_source=govdelivery
https://www.imf.org/en/Blogs/Articles/2022/12/07/united-states-is-worlds-top-destination-for-foreign-direct-investment
http://data.imf.org/CPIS
https://www.imf.org/en/Blogs/chart-of-the-week

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