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2004年発売の『R-D1』で撮った写真展が開催中

デジカメWatchで紹介されていたが、2004年に発売になった世界初のレンジファインダーデジタルカメラ『R-D1』シリーズで撮った写真で構成された写真展が開催中らしい。

2004年に発売した「R-D1」は、エプソンの画像処理技術を結集して幾多の派生モデルの投入を重ね、およそ10年に渡って販売を続けてまいりました、世界初のレンジファインダーデジタルカメラ(注1)です。

有効画素数610万画素のCCDセンサーは、現代の多くのデジタルカメラと比べると画素数ではまったく及びませんが、当社の画像処理技術が織りなす豊かな階調表現によってポジフィルムの色彩を感じ、被写体の輪郭に独特の柔らかさをもたらします。

今回、発売から17年が経過した今でも、多くの愛好家・写真家がシャッターを切り続けていることに感謝と敬意を表し、ユーザー様合同による写真展を企画いたしました。本企画にご参加いただいたR-D1シリーズのユーザー30名様と、かねてよりR-D1で作品を残されてきた写真家の上田晃司さん、コムロミホさんによる、”クラシックデジタル”を、エプソンプロセレクション「SC-PX1VL」のプリントでお愉しみください。

エプソンスクエア丸の内 エプサイト

同時にオンラインで開催されたファンイベントのリポートも載っている。

『R-D1』は、デジタルカメラの中でもある靈味特別な存在である。

ライカのMシリーズがフルサイズのイメージセンサーを積んだ現在では、レンジファインダー型のデジタルカメラが珍しい存在とは言えないが、当時の立ち位置は特別なものだった。その特徴は、次のとおりである。

・レンジファインダー(フィルム)カメラにしか見えない外観。(実際に、ベッサR2のボディを流用している)
・「フィルム巻き上げレバー」に見えるレバーは、デザインだけの部品ではなく、シャッターチャージに使われる。(つまリ、一回シャッターを押すごとに引き上げる必要がある)
・液晶モニターはライブビューに対応しておらず(つまりファインダーとしては使えず)、撮影後の画像確認しかできない。
・ライカMマウント互換のレンズマウント、イメージセンサーはAPS-Cサイズ。

富士フイルムの『X-Pro1』シリーズと似た外観だが、賛否両論となったX-Pro3の「隠されたモニター」と同じく液晶モニターがファインダーとして使えないのである。

私も、このフィルムカメラ風の機能に惹かれて「ライカのレンズは買えないが、コシナのレンズを付けるなら安くなる」と思って買うことも考えたが、ライブビューがないというのは、デジタルカメラにとって致命的な欠点だと思い見送った経験がある。

この2004年に出たカメラが、改良されながら2014年まで製造され、その後8年近くを経た2022年にもうカメラを作っていないメーカーのショールームで写真展が開かれるというのは、「分進秒歩」と言われるデジタルの世界に於いて驚異的な事だと思う。

ファンミーティングでは、製造中止までの経緯や、小型で近代的なデザインの幻の後継機も公開されている。

残念ながら東京まで見に行けないのが残念だ。



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