GFX100Sはスルーだが、新しいフィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」は気になる
1月27日に発表になった新しい中判カメラ「GFX100S」は、値段が下がったといっても重くて高価で、自分には縁のないカメラだとスルーした。ただ、新しく搭載されるフィルムシミュレーションが気になっている。
「ノスタルジックネガ」とは?
その「ノスタルジックネガ」は、メーカーの発表によると
「高彩度かつ柔らかい階調表現が可能」
「1970年代にアートの分野において主流とされていたモノクロ写真に代わり、カラー写真を定着させた『アメリカンニューカラー』の色調を再現」
と説明されている。
デジカメWatchの発表会レポート記事によると、
「1970年代にカラーフィルムによる表現を生み出したアメリカンニューカラーを想起させる色再現で調整した」
「柔らかな階調再現や、アンバーよりのハイライト描写、シャドウ部でディテールを残したままの色ノリのよい再現性が得られる」
とリポートされているが、正直よくわからない。
1970年代を舞台にしたハリウッド映画っぽいとか、そういう意味だろうか。色の派手なアメ車なんかを想像してしまう。
「色合いの派手なクラシックネガ」的な設定なのか?
同じデジカメWatchの記事によると、
「大型センサーならではのメリットが大きく作用しており、APS-Cセンサーで展開しているXシリーズに搭載するためには、イチからつくり直さなければならないほど、難しい調整が行われている」
らしい。
これは、既存の機種に搭載することはないという予防線なのだろう。
無理を承知で改めて思う
この手の画作りのパラメーター(「テイスト」といえばいいのか)が話題になったのはオリンパスの「アートフィルター」が最初だったと思うが、RAWデータを加工して作る画像なのだから、既存の機種にファームウェアのアップデートやRAW現像ソフトの提供で追加することは可能だと思う。
ところが、新機種で搭載されたテイストが後から既存の機種に追加されたという話は聞いたことがない。
メーカーとしては、新機種の魅力のひとつと位置づけていて、既存のユーザに対して買い換えを促進することを狙っているのだろうから、仕方ないのか?
特に、「独特の色合いが好き」と評価されている富士フイルムの場合、新しいフィルムシミュレーションを、既存の機種に展開することは、ビジネスの面から見てあり得ないことだと理解はできる。
でも、どこかのメーカーが敢えて「イメージセンサーや画像処理エンジンの関係で不可能なのでない限り、既存の機種にも新しいテイストを提供します」とやってくれたら、そのメーカーに乗り換えるユーザーがでるのではないか。
Xシリーズへの搭載は?
メーカーが難しいといっているのだから、すぐに出ることはないとしても、Xシリーズにも次の世代の新機種から搭載してくるのではないかと思っている。
X-T3以来の「第4世代のXシリーズ」は、X-E4までで、次の機種から第5世代に入るのではないかと予想している。
それが、X-H1やX-Pro3、X-T30の後継機なのか、全く新しいシリーズがあるのか。
今のXシリーズのラインナップは、機種がやや多すぎる気がするので、X-T二桁シリーズか、X-Hシリーズは別のシリーズに統合される気もする。
独特の操作系が特徴のXシリーズだが、X-S10やGFX100Sを見ると、他のメーカーの一般的な操作系に変えるべきなのか、富士フイルム自身が悩んでいる気がする。
私は、当分の間、X-T4とX100Vの二台体制で不足を感じないので、新機種が出てもパスするつもりだが。
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