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3.集団栄養指導の作り方(新米栄養士向け)本の目次のように、話す内容を予告する♪

みなさん、こんにちは。
dietitian-onlineです。

今日は引き続き、
集団栄養指導を自信をもってこなすためのコツをお話します。

前回記事では、集団指導の幕開けの言葉として、おまじないフレーズをご紹介しました。皆さん流にアレンジして、自分に合ったものを作り上げていってくださいね。
一回試してしっくりこなかったら、次の機会に他のものを試せばいいだけです。自分にあったものを、ぜひ見つけてくださいね。
正解なんてものはないので、だめだったら次、次もだめだったらこっち、という具合に、どんどん試して進化させていってください。

さて、今日は、おまじないフレーズの次に患者さんに伝えるべきことを説明します。
ずばり、本の目次に相当するものを伝えましょう!ということです。

皆さんは、書店に行って本を選ぶとき、まず、タイトルとか外装に目が行きますよね。そこでピンと来たものを手に取ります。その次はおそらく、前書きを読んだり目次を見ると思います。

集団栄養指導も同じで、明確な目的・ゴールを伝えることから始めます。
間違ってもいきなり「では早速始めましょう、テキストの〇ページを開いてください」なんてやってはだめです。

前回記事にも書きましたが、患者さんたちは、食事療法の話を聞きたくてうずうずしている!・・・なんてわけではないのです。
色々な背景があって食事療法が必要な状況にある中、どちらかというと、仕方なく食事療法をやらないといけないと思っていたり、食事療法なんてやりたくない、やるつもりもないけど、医師に言われたから仕方なく参加している、といった心境の方が多い、というのが20年以上講義をしてきた身としての実感です。

ですので、興味もない本を渡されて「読め」と強要されても読みたくない心理と同じです。どうせ読まないといけないのならば、目次だけみてちょっと気になるところだけ読もう、とか、そんな心境になっていただくためにも、講義中の全体像が分かるような、目次に相当する説明をきちんとすることが大切です。

具体的な例を挙げてみましょう。
例えば、糖尿病の集団栄養指導の場合です。

その前に・・・
みなさんのお勤めの病院のやり方、というものもあるかもしれませんが、その場合は教わったやり方を踏襲するのが初めはいいと思います。
少し余裕が出てきたら、この記事を参考にしていただくのがよいと思います。
例えば、いきなり新米栄養士に「さあ集団栄養指導やってこい」という職場は少ないと思います。初めは先輩の講義に同席して見せてもらって、3回目くらいから先輩に見てもらいながら自分でやってみる、とか、そんなスタイルが多いのではないかと思います。
そういう場合は、少し慣れるまでは、先輩のスタイルをそのままコピーしてやる方が失敗が少ないと思います。そして人前で話すことに少し慣れてきて、ちょっとアレンジしてみようかな、と思った頃にこの記事を一つの例にしていただけると良いかもしれません。

さて、本題に戻ります。
糖尿病の集団栄養指導の場合、私はまず患者さんに今日のゴールを説明します。
ストレートにこんな感じです。
「さあ、では血糖コントロールということで、今日のゴールはこれです!(といって、天丼とか、フードモデルを提示する)
天丼!
これ、何カロリーくらいあるかな~、ちょっと多いかな~、注文しちゃっていいかな~。。。という疑問を、自分で解決できるようになる、それが今日のゴールです。」

「そのために、どんな食べ物が血糖を上げるのかということを説明します。それから、自分でカロリーの推測を立てられるように、こういうカロリーブックを使って簡単に、計算できるようにします。
(カロリーブックは、食品交換表と一般的なカロリーブックを提示する)
(カロリーという言葉は、本来エネルギーの単位であるので、患者さんには後ほど補足する。)

「あとは、外食とかアルコールとか、お菓子の話もしますね」
「さあではまず、どんな食べ物が血糖を上げるのか、ということからお話していきますね。」

・・・といった感じです。


いかがでしたか?
集団栄養指導の作り方の1・2・3を合わせると、開始してから話している言葉はまだとっても少ないと思います。
自己紹介と
おまじないフレーズと、
今回のゴールの共有。

このスタートさえ上手に切り抜けて、あとは分かりやすい話の流れを作ってしまえば大丈夫。

大丈夫!大丈夫!

ではまた!
↓これも見てね♪


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