#73
ブックカバーを外した時の、
本のディテールの美しさにハッとする。
歌詞カードに連なる語感が持つ世界が胸に響く。
汚したくないから、と
外さないままのカバーの下に美しい装丁があったことをいつの間にか忘れていた。
それが嫌だから扉付きの本棚を買ったのに、
最近はその本棚を眺めもしていない。
iTunesで音楽を手軽に聴ける分、色々な世界に触れることができるけど、
アーティストが意図した世界を歌詞カードから想像する楽しみをどこに置き忘れてしまったのだろう。
変わらないのに変わっていくものが多すぎて、
少し感傷的にもなる。
好きなものは移ろっても、
芯の部分は変わっていないのを思い知らされる毎日だ。
懐古主義?
そんなつもりないのにな。
***
今日は気怠い起き抜けから始まり、
無理にでも今は何かに打ち込まなくてはいけない時期なんだと強く感じる日々なので、外で執筆作業をしてきた。
数年、真面目に向き合ってこなかったせいで
鈍りに鈍っている文章力に、最早苦笑いも出来ない。
自分に厳しく、鍛錬あるのみ。
手付かずになっていた物語の細かい部分を頭の中で整理しながら文字にする感覚。
久しぶりのような、懐かしい感覚。
なんとなく希望的。
書く、ってことをもっと楽しんで深めていけたらいいな。
あなたの今日は、どんな日でしたか?
また明日。