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【テクニックエラー修正】スクワットの重心位置と姿勢をチェック!壁の前でスクワットをやってみる。

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしています。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。

今回も“King of Exercise”と言われるスクワットのこと。
適切な設定をすれば、目的達成に向けて、
大きな効果が期待できるエクササイズ。
多くの人が実施しているのがスクワットです。

でも、やっぱりちょっと難しい。。。

① 股関節・膝関節・足関節(足首)の
 3つの関節を同調して動作を行う。
② 姿勢を保ったまま、
 前後・左右のバランスをとりながら動作を行う。
③ 太ももが床に対して
 平行になるくらいまでしゃがみ込む

と何気に複数のことを
同時に行わなくていけません。
ちょっとした
”コオーディネーショントレーニング”
とも言えます。

今回は、特に
・前後のバランス
・上半身の姿勢

をみるために、
”壁の前で行うスクワット”
をご紹介します。

触れたらアウト! 壁に向かってスクワットをしてみよう。

壁を使ってスクワット動作に制限をかけます。
運動学習で言うと外部集中になるのかな。

壁から5cmほど離れて、
壁に向かってまっすぐ立ちます。
(手の位置はやりやすい位置で固定)

頭や膝などが壁に触れないように、
太ももが床に対して平行になるまで
スクワット動作を行います。

体が壁に触れたらNGです。
太ももが水平になるまで降ろせないならNGです。
動画にもしてるので、是非、ご覧ください。↓

動作のチェックポイント

皆さんは、上手くできました?
できない場合は、以下のような要因があります。

<膝が壁に触れてしまう。>

要因:膝関節主導の動作になっている。
膝関節メインで動作を作っているため、
膝が必要以上に前に出てしまう。

<頭が壁に触れてしまう>

要因①:膝関節主導の動作になっている。
膝関節メインで動作を行っているために、
重心が前に偏ってしまっている。

要因②:脊柱(背骨)の位置が悪い
背骨が丸く(猫背)になり、
頭が前の方に出過ぎる。

要因③:足首の可動性が悪い
足首が硬すぎて、スネが垂直の状態。
バランスを取るために
必要以上に上半身の前傾が
強くなってしまう。

<太ももが水平になるまでさげられない>

要因①:股関節主導の動作になっていない。
股関節がうまく作用していないため、
スクワット動作の可動域が確保できない。

要因②:股関節の可動性が低い。
股関節周辺に柔軟性低下が要因で、
スクワットの可動性をとることができない。

改善するための修正エクササイズ

①股関節主導の動作を習得

まずは、股関節をメインで動かせるように練習することが大切。
前回の記事にいくつかエクササイズを紹介しています。
ぜひ、ご覧ください。↓

②股関節周辺の柔軟性確保

壁の前でスクワットを行うときは、
少し広めのスタンスで実施するとやりやすい。
肩幅を基準にしてスタンスの幅を確認です。
足を広めにセットするので、
つま先はやや外側を向きます。
つま先と膝の向きは合わせます。

従って、股関節を開く
=膝を外側に向ける

ように動作する必要があります。

足幅はその人の身長や股関節の柔軟性で変わりますが、
あまりに股関節の柔軟性がない人は、
正しいスクワット動作がとてもしんどい。。。。
まずは、股関節周辺の柔軟性確保から始めましょう。
股関節周辺の静的ストレッチ↓

③上半身の姿勢保持

スクワット動作中に
背中が丸くなるのは完全にNGです。
腰に変なストレスがかかります。

スクワット動作中は、
骨盤から背骨にかけて、
適度な前傾姿勢になりますが、
背骨は真っ直ぐな状態です。

背中が丸くなる(猫背になる)のを
矯正していきましょう。

猫背矯正の記事を過去に書いているので
ぜひ、ご確認ください。
いくつか矯正のための
ストレッチやエクササイズを紹介してます。
猫背矯正のためのエクササイズ↓

ストレッチポールを活用してストレッチを行っていきます。
ストレッチポールは、あるといろいろ便利です。

あと、背骨の可動やポジションの確認で
よく使われるエクササイズが
”キャット&ドッグ”です。↓

背骨を”丸める・反らす”という
シンプルな動きなんですが、
肩甲骨/骨盤と連動して動きます。
胴体部分にある骨の確認に有効です。

④足首の可動性確保

人間の関節は、
・可動性に優れた関節
・安定性に優れた関節
が交互に配置されているという法則があります。
”ジョイント・バイ・ジョイント理論”と言います。

これによると、脚の3関節は、
股関節⇨可動性の関節
膝関節⇨安定性の関節
足関節⇨可動性の関節

となります。

足首もスクワット動作中、
適度に動かないといけない。
しかし、意外と足首が動いていない人が多いのも事実。
足首が動かないと、スネが立った状態となります。
この状態で股関節主導で動くと、
バランス確保のために、上体が過度に前傾してしまう。
理想は、スネの角度と上体の角度が同じになります。
(スネと背骨がほぼ平行)↓

足首の可動性が悪いのは、
関節自体に問題がない場合、
ふくらはぎの筋肉が硬くなっているのが主な原因。
これもまずは柔軟性確保のストレッチです。↓

壁や段差に爪先を引っ掛けて、
ゆっくり体を前にスライドしていきます。
ふくらはぎが伸びる感覚がよくわかると思います。
個人的にはストレッチボードもおすすめです。

まとめ

スクワットは、筋力はもちろんですが、
・バランス能力
・柔軟性
・脚の3関節の同調

が求められます。
これからがうまくいかないと
正しいスクワットにはなりません。

壁に向かって行うスクワットで、
正しいスクワットができているか
チェックしてください。
できていれば、あとは適正な負荷を
かけていくだけです。
正面におもりを抱えたり、
バーを担いだり。

できていない場合は、
何か原因があります。
多くは、
・関節可動性(柔軟性)
・上半身の姿勢保持(背骨の位置)
・股関節をメインとした脚3関節の同調動作
のいずれかがうまく機能していない。

自分のスクワット動作を動画に撮ってみると
客観視ができて原因究明に役に立ちます。

また、関節可動性(柔軟性)や
アライメント(姿勢・位置関係)の
簡易的なチェック方法は
別の記事で紹介したいと思います。

セルフチェックと修正エクササイズで、
正しいスクワット動作を習得。
正しいスクワットで目的を達成しましょう!

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