”教えること”が1番の学習定着。でも教えるのって難しいですよね。。。
こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。
今、現在、
・一般のお客様へのトレーニング指導。
・高校スポーツチームへのトレーニング指導。
・専門学校の非常勤講師。
・たまにセミナー講師。
これらが、僕がトレーニング指導者として、
他者の対して指導する場面です。
実際、指導するときが、
1番の学びの場です。
効果的な指導ができるように、
まず、インプットを増やす。
そして、正しく伝えれるように、
自分自身で理解する。
アウトプットの場があると、
学習定着率が変わります。
アウトプットを増やそう!
は、学習定着のための周知の事実。
こういうnoteでの発信も、
他者への情報提供だけではなく、
自分自身のための
・知識の収集
・思考の整理
に役立っていると考えています。
改めてアウトプットが自己研鑽につながる理由。
そして、アウトプット(トレーニング指導)の際に
気をつけていることをシェアしていきます。
他者に指導することが1番の学習定着
これは過去の研究からもいわれている
ラーニングピラミッドと言われる概念があります。
1960年代にアメリカ国立訓練研究所にて開発された
学習ピラミッドモデルです。
主な学習方法から、
”学んだ知識がどのくらい定着するか”
を示しています。
学習方法 定着率
・講義 5%
・読書 10%
・視聴覚 20%
・実演説明 30%
・議論(グループワーク) 50%
・練習 75%
・他者に教える 90%
他者に教えるための前準備で、
・講義や読書で情報を集める。
・自問自答、もしくは他者と議論する。
・場合によってはリハーサル(練習)を行う
こういう工程を踏みますよね。
他者に教える前に、
その他の学習方法を繰り返しているわけです。
他者に指導するということが、
学習定着率が高い理由ですね。
学習定着を増やすために、徹底したインプットが必要
特に教育の現場では、
こういうディスカッションや
アウトプットを増やすということで、
より能動的に学んでいく
アクティングラーニングが推進されています。
自発的に学ぶことに関しては大賛成。
ただし、議論や発表するためには、
前提知識がないと有意義で活発な意見交換や発表はできない。
インプットの量と質が確保されていないと、
自信を持って意見が言えるようにはなりません。
結局、ここをおざなりにしては、
いいアウトプットはできないし、
他者への指導もできないし、
能動的な学びにはならない。
物事には順序があります。
いいインプットがあるから、
いいアウトプットができる。
順番を飛ばして、いきなり、
他者への指導なんてできません。
まず、徹底してインプットを増やすことが重要と考えます。
指導対象でアウトプットの方法を変える
もう一つ、僕が意識していることは、
他者に指導する際に一方通行になるのはいけないということです。
僕の場合は、他者に教える=トレーニング指導。
身体を変えるための方法や、
パフォーマンスを向上させるための方法を伝えるのがメインです。
対象が、
・アスリートなのか一般の方なのか
・ジュニア世代なのか成人なのか
・グループなのか個人なのか
などで同じ内容であっても
実施する方法を変えたり、
評価する方法を変えたりします。
あと説明の仕方、
というか使用する言葉が変わってきます。
指導者対象のセミナー講師なら、
専門用語を使ってもO.K.
前提知識で共通のものが多いので、
何も問題はありません。
でも、一般のお客様にはわからないこと。
いかに伝わりやすくするか。
「股関節を屈曲させて、
大臀筋を伸張性収縮させましょう。」
と言っても???って感じですよね。
「股関節を折り畳んで、
お尻の筋肉をストレッチされてるのを感じましょう」
とかの方がわかりやすい。
食事の説明なんかも、
「ケトジェニックダイエット」とかいうよりも、
「徹底して炭水化物をひかえて、
脂質がエネルギーに使われるようにします。」
とかの方がわかりやすい。
どの業界でも専門用語はあります。
それを理解しているのは、
あなたがその業界の専門家だから。
一般の人は分かりません。
キャッチーな略語なんかを並べられても
正直、???って感じです。
対象に合わせて、
・言葉を使い分ける
・事例を紹介してイメージしてもらう
など、指導する時に大切にしている部分です。
伝わらないと意味がないですからね。
まとめ。
他者に教えるのは、自分のためにもなります。
徹底したインプットと、事前準備で
学習定着率が上がるからです。
でも、”独りよがりな指導”
になるのはNG
相手に合わせて、
時には専門的な知識を
噛み砕いて説明することが必要です。
トレーニング指導に関しては、
まず、自分で実践。
やってみて、どう感じるか?
やってみて、どう変化していくか?
やってみて、イメージがしやすいものかどうか?
「これなら分かりやすいかな。」
と準備していっても、
現場でうまく伝わらないことも多々。
またそこでアレンジ。
インプットと実践が、
アウトプットの質を良くする。
他者への指導がうまくいくということは、
自分の学習が定着している証拠です。