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【ベンチプレス】陥りがちがテクニックエラー。トレーニング効果アップのためにも修正が必要です。

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしています。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以

ベンチプレス。
上半身トレーニングの定番種目。
高校生を指導するときも、
当然、メニューの中に組み込みます。

今は、高校生もウェイトトレーニングは当たり前。
「強豪校は、ベンチ入りメンバー全員が、
 ベンチプレス ○○kg以上を挙げる」
なんていう情報が普通に出回ります。
(SNSなんかで拡散してる。)
もちろん、僕が指導している選手たちも、
そういう情報は目にするし、
僕も選手たちを”煽る”のに使ったりします。

ベンチ台に仰向けに寝て、
体を固定した状態で行うベンチプレス。
スクワットなどよりも、
動作はシンプルです。

しかし、高校生を指導していると、
”5つのテクニックエラーの傾向”がみて取れます。
”高校生=ウェイトトレーニング経験が少ない”
わけですからトレーニング初心者です。

ベンチプレスの5つのテクニックエラーと、
その改善方法をお伝えしていきます。

・ベンチプレスをトレーニング取り入れ始めた人
・ベンチプレスを行なっているけど、パフォーマンスが安定しない人
の参考になれば幸いです。

初心者がベンチプレスで陥りやすいテクニックラー5選

ここからご紹介するテクニックエラーは、
特に高校新入生のトレーニング指導時に
よく目にするものです。
新入生=トレーニング初心者が
陥りやすいテクニックエラーだと言えます。

ご自身のベンチプレスの
挙上動作を思い出してみてください。
もし、以下のテクニックエラーが
当てはまっていた場合は、
ぜひ、修正してください。

① バーの位置が頭の方によっている。

ベンチ台に仰向けの状態になり、
バーを身体の上で動作させるベンチプレス。
胸の筋肉を使う種目ですから、
本来は”胸の上”でバーは上下動すべき。

しかし、初心者の方
バーを”目線に寄せてしまう”
という傾向がよくみられれます。

ラックから挙げた時に、
バーはほぼ目線の上。
そこからバーを下ろしていくんですが、
胸の上の方(というか、ほぼ首の下)に
バーを下ろしていき、
そして、また目線の上に押し戻す。
といった感じです。
これだと、胸の筋肉よりも、
肩の筋肉がメインになってしまいます。
また、可動域も狭くなりがち。
ベンチプレスは、
”バーが胸につくまで”
降さなくてはいけない。
でも、落とし所がズレていると、
肩だけにストレスがかかって、
バーを挙げにくくなり、
下まで降さなくてなっていきます。

バーの軌道の修正。
どうしても”主観”だけで、
”こう動いているはず”
となると、結構、修正が難しい。
ここは”客観的な評価”を
活用した方が早い
です。
スマホを横に置いて、動画でチェック
第3者に確認してもらって、
その都度、バーの動きを修正・リードしてもらう。
その方が改善は早いです。

② 胸でバウンドさせる。

トレーニングを実施する際、
当たり前ですが、
・使用重量
・挙上回数
・セット数
を提示します。

「○回、あげなきゃ!」
と頑張ってくれるのは
もちろん憂しいのですが、
回数を稼ぐために、
反動を使う=胸でバーをバウンドさせる
のは完全にNGです!

反動動作を使うことで、
挙げるための勢いがつくので、
回数がある程度、稼げるし、
ある程度、重い物をあげられるのは事実。
でも、胸の筋肉にきちんと負荷が
かかっているわけではないので、
トレーニング効果は半減
してしまいます。

それ以上に嫌なのが怪我の可能性。
伸張性の伸縮を使わず、
スピードコントロールができていないまま、
バーを胸に降ろしていくので、
余計な衝撃を、筋肉はもちろん、
関節や骨にも与えます。

ベンチプレスに限らず、
すべてのウェイトトレーニングは
挙上動作のスピードをコントロールします。
バーベルを降ろすときも、
筋肉は伸張性収縮という形で作用します。
(挙げる時は短縮性収縮をしています)

・4秒かけてバーを降ろしていく。
・胸にバーがついたら、切り返して押し挙げていく。
・2〜3秒くらいでバーをスタートの位置に。

ご自身でカウントしながら、
バーと動作速度をコントロールしてみましょう。

③ 動作中に頭/足が浮く。

ベンチプレスには
”5点支持”
というルールがあります。

・頭
・肩
・お尻
・両足裏
の5箇所がベンチ台(もしくは床)に
触れた状態で動作をします。
ベンチプレスを
安定した動作を実現するための
基本ポジション
になります。

しかし、バーを降ろす際に、
体を丸めてしまい、頭を浮かす人や、
バーを押し挙げる時に、
腕のみに意識がいってしまい、
足をバタバタと浮かしてしまう人がいます。

これ、力が入ってるように感じるんですが、
逆に身体が安定しないので、
力が逃げていく。。。。
しっかりと身体をベンチ台に押し付ける。
両足も床につけてしっかり踏ん張る。
と身体を固定した方が、
大きな力を出しやすくなります。

これを覚えるためには、
わざと”腰を浮かして”
ベンチプレスを行う方法があります。
(実際、これは次で説明する
 テクニックエラーなんですが。。。)

腰を持ち上げるために、
両足で踏ん張らざるをえない。
腰が浮くので、肩と頭を設置して
バランスを取るしかない。
と、強制的に
・頭が浮かない
・両足が浮かない
状況を作ります。

ベンチプレスには
”レッグドライブ”
といって、脚でうまく踏ん張って、
力を出し、高重量を挙げるテクニックもあります。
それを覚えるのにも
使える練習かなと思います。

一方で、デメリットも。。。。
それを次で説明します。

④ 動作中にお尻(腰)が浮く。

先ほど説明した”5点支持”が
ベンチプレスの基本ポジション。
だから、腰が浮いてしまうのはNG。

ブリッジのように胸を張って、
胸筋の作用を強くするのは構いません。
でも、腰が浮いてしまうのはダメ。
バーの移動距離が短くなるため、
胸筋群の仕事量が減ってしまう。
また、脚の作用が強すぎるため、
胸筋群の活用が減ります。
そして、腰を必要以上に
”反らしてしまう”わけですから、
腰椎への影響も。。。。

ということで、腰が浮いてしまう人は、
脚上げでのベンチプレスを練習しましょう。
(これも5点支持から逸脱するんですけどね。。。)
脚を上げることで、当たり前ですが、
腰を浮かすことができなくなります。
脚で踏ん張れないので、
体幹で身体を安定させるしかない。
これによって、フォームが安定しいきます。

⑤ 手首が反りすぎている。

ベンチプレスは両手でバーを支えます。
結構な重量が両手に載ってきます。
手のひらにバーを乗せるので、
ある程度、手首は曲がりますよね。
これが、必要以上に曲がったまま
(手首が必要以上に反ったまま。
 これを”過伸展”と言います。)
ベンチプレスの動作を行う人がいます。
これは、単純に手首が壊れる。。。。
手のひらの中でも、指側にバーを置く人は、
手首の過伸展が起きやすい。
なので、手を広げて、
バーを手首の真上にセットします。
あとは、手幅や手のひらの向きを
多少、アレンジして、
自分が一番、持ちやすい位置を探してみてください。

まとめ

ベンチプレスの動作自体は、
割とシンプルな動き。
初心者でも適正な重量設定で行えば、
すぐに取り組めると思います。
しかし、取り組みやすい種目だからこそ、
姿勢保持やバーの軌道などで、
テクニックエラーが起こっていても、
そのままでトレーニングを継続する人も結構います。

今回のよく見るテクニックエラー5選。
もし当てはまっていたら、
今回の修正方法を参考に、
ぜひ、改善していください

正しくトレーニングを行えば、
トレーニング効果化が一気に変わります。


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