ゼミでいただいたお話に触発されて

今日(日付上は昨日です)はゼミで株式会社YOUIの原口唯さんに、SDGsについてのお話をしていただきました。お話の後はワークショップをしたようなのですが僕は別件の用事がありまして、SDGsについてのお話まで拝聴しました。いくつも勉強になることがあって、短い時間でも参加してよかったなと思いました。今回の投稿では原口さんのお話の中で気になったことの中から一つ摘まんで、僕の考えとともに書いていきます。

1.バックキャスト、フォアキャスト、それらの違い

目標を設定する際にこの二つがあります。バックキャストは、目標とする状況や状態にするためにはどうすればいいのかと逆算してそのアプローチを設定していく方法。フォアキャストは現時点を把握し、先の目標を考える方法。この二つにどんな違いがあるのか。フォアキャストは今の状況から目標を算出するので、その目標のレベルというのは制限されます。反対にバックキャストは目標のレベルに合わせてアプローチを設定していくわけなので、求められる高い目標の設定が可能です。
これはフォアキャストが低い目標設定しかできないといっているわけではなく、バックキャストによって設定される目標のレベルが群を抜いて高すぎるんです。
ですから、解決したい問題によってはフォアキャストの活用が望ましい場合もあるでしょう。

2.バック・フォアキャストのイメージ

僕が今回のゼミでのお話で感じたイメージは、バックキャストはイノベーター、フォアキャストはアドバイザー。先に述べたように、バックキャストによって設定される目標はとても高いレベル。今の状況では到底達成できないようなことを掲げている。だからこそ今までにはないアプローチが生まれる、というような仕組み。フォアキャストは、現時点での課題をクリアしていくというような仕組み。これはお話の中にもありましたが、雪かき的な要素を持ち合わせています。つまり、現時点での問題を解決してもまた新しい問題が生まれるということですね。だからこそ、アドバイザーのようなイメージです。困ったら解決するし、縦軸が到達点、横軸が時間の進捗を表すグラフがあったとしたら右肩上がりにはなるかもしれませんがその線の角度は低いものでしょう。
だからこそ、目標のレベルや実現したいビジョン、含まれたロマンによってこの二つは使い分ける必要があると感じました。

3.ハイブリッドキャスト

とはいえ、この二つの「キャスト」は相互に補っている面もあると思いました。バックキャストで10年後には飢餓の無い世界を実現したいと目標を掲げたとして、そのアプローチは様々でしょうが現時点での飢餓の状況を調べるのはマストでしょう。その原因は何なのか、ではこのような対策をしてみては、などというように、フォアキャスト的バックキャストという思考法もあると思います。似たようにフォアキャストで、社員の生産性が低いので上げたいという目標を掲げたとします。ではまず仕事場の環境を整備しようとか意思の統一を図りなおそうとします。しかし、それでは具体的にどの程度生産性を上げたいのか。どんなビジョンがあるからこの目標を掲げているのかが明確ではないですよね。ですから3年後の会社のビジョンを明確にしてみる。このくらいの売り上げを出したい、こんな事業展開をしたいと定める。これはバックキャスト的思考法ですから、バックキャスト的フォアキャストといえます。

こういう風に書くとバックキャストもフォアキャストも同じでは?と思われるかもしれませんが、僕の中でははっきり違いがあります。

「飢餓という世界課題がある⇒飢餓の無い世界を創りたい⇒現在の状況を把握する(フォアキャスト的思考を含む目標設定)」

「社員の生産性が低い⇒生産性上げたい⇒将来的に上場企業になりたい(バックキャスト的思考を含む目標設定)」

⇒は「だから」「なぜなら」というようなイメージ

こうすると各プロセスの需要の発生順が異なるのがわかります。
すごく安直に例えると「痩せたい(未来的)から痩せよう」と「太った(現在)から痩せよう」の違いでしょうか。

4.まとめ

自然と僕たちはバックキャスト的思考もフォアキャスト的な思考も行っているのが事実です。しかしそれらはあくまで「~的思考」であって、今回お話していただいたSDZsの活動でのバックキャストとはその規模やレベルの面で違います。

お話の内容に触れて書いていくというよりも、得ることのできた知識を無意識で行っていたからこそ、それについて掘り下げたくなったので、その通りにしてしまった投稿でした。

バックキャスト的思考もフォアキャスト的思考もゼミの活動や今後の自分の活動に大いに役立てられます。会議をする場合でも、この会議での最終的な落としどころを設けること(バックキャスト的思考)で会議の進行が定まります。ブログの質を高めるために自分の記事を読み直すことで(フォアキャスト的思考)改善点を見つけることもできます。
またハイブリッドに活用することも可能です。

少しの時間でしたが新しいことをふんだんに知ることのできたゼミでした。

今日はこんな感じで。


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