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過疎地での教育について考える

4月から長男が小学生になる。

この山奥の小さな町で子育てをする覚悟を決めるまで、いちばん心配だったのは子供の教育のことだった。

一学年の生徒数は十数名。
もちろん1クラスしかない。

それでも多い方で、一桁数の生徒しかいない学年も半分くらいある。
基本的に、公立の保育園、小学校、中学校と同じメンバーで進む。
移住者は少ない。
共働きの家庭が多く、教育への関心は高くない。
県内で一番と言われる公立高校へは、バスを乗り継ぎ2時間程かかる。

子供の数の少なさや、閉鎖的な空気、良い教育機関がないことへの危惧など、心配は山ほどあったが、結局、ここで少なくとも小学校まで通うことを覚悟した。
(理由は2つ。主人の仕事と、近くに義実家があること)
いま暮らしている家にも、周囲の環境にも全く不満はない。

私も夫も、私立中学校進学と同時に実家を出て、寮生活を始めた。
進学校に通い、東京の大学に進学し、東京や海外で人生の半分を過ごしてきた。
その中で、もちろん優秀な人にも多く出会ったし、周りには有名大学を卒業した人も多かった。(でも、地方の国公立出身者には意外と出会っていないかもしれない)

私自身、大学へのこだわりはあまりないけれど、子供たちが「◯◯がしたい」「◯◯を学びたい」と思ったときに、その選択肢がポンと目の前にあればいいなと思う。

例えば、「◯◯大学で◯◯を学びたい」と思ったとき、希望する大学に進めるだけの学力。
そもそも、全く学力がなければ、「◯◯大学で◯◯を学びたい」とは思わない。

学力が全てではないけれど、学ぶことは楽しいと思ってほしい。
それに勉強ができた方が、小中の学校生活は間違いなく楽しい。

コロナの影響もあるのか、息子が通う予定の小学校では、授業が成り立っていないクラスが既にいくつかあることは聞いている。
先日、保護者会という名目で訪れた学校は、私が小学生だった30年前から何も変わっていないように感じた。
世界は30年前とは大きく違う。

そもそも小学校の教育には、あまり期待はしていない。
子供自身の良さや、やる気や、優しい気持ちを潰さずに、子供たちの気持ちを大切に、ただただ見守ってほしいと思う。
だから、必要な勉強は私がサポートするつもりでいる。

とにかく、勉強を嫌いにさせたくない。
「勉強って楽しい!」と思っている今の気持ちを大切に、そのまま守ってあげたいと思う。
学力を、必要なときに彼らの助けとなってくれる力にしてあげたい。

そして、山奥で育ったということが、子供たちの人生にとって大きなプラスになったらいいなと思う。




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