豊かな気持ちで自分の人生を生き直すきっかけ/『限りある時間の使い方』
今年、40歳になる。
そんな歳になってもなお、「もっと頑張らないと」「もっと結果を残さないと」「もっと何かを達成しないと」・・・もっともっと、「ここではないどこか」を、自分でも無意識の内に求めていた。
だから結婚して子供が3人いるにも関わらず、「このままじゃいけない」という強迫観念に追い立てられ、どこか遠くを見ていた気がする。
そして「もっと何かを残さなければ」と焦りながらも、その「何か」が何なのかも分からず、「私は若い頃なにをしていたんだろう・・・」と更なる自己嫌悪に陥る始末。
専業主婦になってからは、「誰かに認めてもらいたい」という思いをどこにも消化できないまま、「私、なにやってるんだろう・・・?」と更に行き詰まる。
ここ数年、負のスパイラルをぐるぐる回っていた。
そんな私に、がつんと衝撃をくれた本。目が覚めた。
『限りある時間の使い方』
そうだ、ここにすでに私の人生はある。
家事が終わったら、
子育てが終わったら、
勉強したら、
経験を積んだら、、、
そんなことを思って大事なことを先送りにしてきたけれど、やることリストは永遠に終わらないし、今この瞬間こそが私の人生なのだと、はっきりと分かった。
今この瞬間が、毎日の日常が、目の前の子どもたちが、これこそが私の人生で、すでに生きているし、その時間は永遠ではない。
終わらない家事と育児のルーチンの日々は先は見えない。
でも先は見えなくて当然だし、タスクは永遠に終わらない。
やるべきことを、ただやるだけだ。集中して、心を込めて。
そしてそれはどこかにつながっている。焦りは必要ない。
ずっと昔から知っていた「人生は旅」という言葉が、やっと心に沁みる。