![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/136154715/rectangle_large_type_2_0a91d85278eb718af5157edf719d6462.jpeg?width=1200)
「読書会という幸福」〜読書会に興味があったり、とにかく本好きの若い世代へ
読書会を通して、広がっていく人生がいかに素敵なものか、
向井和美著「読書会という幸福」で感じて欲しい。推し本です。
わたしがこれまでに人を殺さずにいられたのは、本があったから、そして読書会があったからだと言ってもよいのかもしれない
実際に読書会を作るための手順
読書会についての形式、様々な作法をこの本から学ぶことが出来る。
⭐︎ 読書会の形式は次の4つ。
1. おすすめの本を紹介し合う形式
2. 朗読を採り入れた読書会
3. 輪読形式の読書会
4. 同じ本を読んできて話し合う読書会
向井さんが経験した読書会は、
4.同じ本を読んできて話し合う読書会だ。
30年間、ほぼ欠かさず読書会で出会う人たちとの交流。
それは共に生き、分かち合う時間
〜たまらなく愛おしい時間が伝わってくる。
紹介している本のリストの中に
自分の読んできたものを見つけると共感を感じて嬉しい。
たとえば、ヘミングウエイ〜「老人と海」
「移動祝祭日」(これはかなり気に入っている)
読んで、すぐに購入したのは、
「チボー家の人々 全13巻」 それにちなんだ「黄色い本」
![](https://assets.st-note.com/img/1712219765275-A4IpTkDgtR.jpg)
そして、ノンフィクションでは、人種差別のはびこる環境下で、
死刑囚が開いた刑務所の中の読書会「奇妙な死刑囚」
![](https://assets.st-note.com/img/1712219780076-xJYQQwolSF.jpg)
あとがきの後ろに
読書会課題本リスト(1987年〜2022年)と題した
向井さんが参加されていた読書会の本のリストが載っている。
翻訳家という仕事柄もあり、この読書会は海外文学ばかりだが、
30年間の本のラインナップを見るだけでも幸せな気分に浸れる。
パッと目を惹いたのは、大作ではないが心に残った作品として、
デュマ 「椿姫」 (美しく儚くノーブル)
トルストイ 「 イワンイリッチの死 」(苦悩と歓喜が伝わる)や
民話の「人はなんで生きるか」(生きるために必要な三つを知る)
また、本文中で触れている作法、マナーとしての心得も納得する。
課題本は必ず読み終えること。
他の人の意見を否定しないこと。
ひとりで喋りすぎないこと。
課題本をリスペクトすること。 等々
私も同じ課題本を読むタイプの読書会に通った。
反感を持つ意見を聞いても否定はしない。
正しいとか間違ってるとか、そんな議論の場所ではなく、
個を尊重し合った。そして、人の数だけ捉え方があることを静かに学んだ。
この本を読んで夢を見た。もしも、もう少し若かったら。。
どうぞ、若い世代の皆さん、何年も何十年も
共に人生を歩める仲間と巡り合う読書会に出会えますように。
いいなと思ったら応援しよう!
![ダイヤモンド・ペッパー](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/133251774/profile_d4324b2f53a897f681ff7f538e5b305f.jpg?width=600&crop=1:1,smart)