「オフ・ブロードウェイ」に 二、三思った
女優 中谷美紀の生き方に憧れて手にした文庫本。
文庫本と言えども475ページもの文章量は多い。
とっかかりは、つらつらと淡々と日々の記録といった感じで、
芸能人らしく夢の世界を垣間見せるわけでもない。
そして、1クス、2クスッと
笑いたくなる箇所も無く、延々と真面目に綴っている。
私が最初に彼女に注目したのは
語学の勉強も自分でコツコツと海外に出かけていき、自分のものにしたこと。
TOEICの資格など気にしてない。
現地で現地の人と触れ合って得た言語なのだ。
英語、フランス語の他に、今はご主人がドイツ人であるため
ドイツ語の勉強もコツコツとしている。そんな姿勢に共感する。
調べてみると
1月生まれの山羊座で、あ〜〜ザ・真面目の代名詞のようで納得する。
井上靖の作品「猟銃」の3度目の公演として
初めてニューヨーク、ブロードウェイの舞台に立つ。
共演は、ロシアから亡命したバレエダンサー ミハイル・バリシニコフ
とても有名なダンサーであり、
古い映画「ホワイトナイツ/白夜」は去年見たけど、
女優ヘレン・ミレンも出ていて、素晴らしい踊りを見せてくれる。
一人三役、最初から最後まで、出ずっぱりの重圧に心身ともに耐えうることが出来るのだろうか?
自己管理、体調管理として漢方薬を自費で取り揃えたり
自分の体質、自分との体と向き合いながら
プロとしての徹底したケアを怠らない。
酸素カプセルなどの用意は、経費がかかろうと
臆することなく相手側に要求していき、
柔な女優ではないことが見えてくる。
主張しないといけない時には、毅然とした態度で臨む。
これは自分だけの問題じゃない。
アジア人の地位のためにもと言うのは納得だ。
また、プロデューサーのフランソワからの要望に全て応えられるわけでもない。
中谷さんの体調を気遣った
脚本家のセルジュさんからの言葉が印象的だ。
この一言でどんなにホッとした事だろう。心を温めてもらったのだろう。
中谷さんも
ご主人と出会い、オーストリアで暮らす中で
何でもない日々の尊さに気づいた今
板の上で死にたいなんて微塵も考えた事はないと書いている。
何度も一緒に仕事をしていても譲れないものは譲れないのだ。
魂は捧げても、命を捧げる必要は無い
この本の中で見えてくる中谷美紀像。
475ページ余り、彼女の主張だ。
実に潔い言葉から生き方が見えてくる。
そして、変に謙遜ばかりせず、自分は運がいいと書いていて
その姿勢が道を開いていったのでは?と思った。
ちょうどコロナ禍だったニューヨークの明暗も書かれてある。
中谷さんは銃の社会で暮らすなんてまっぴらごめんと言うが
それでも魅力的なニューヨークなのでは?は私の見解。
ハイソなお付き合いもハイソな食事もそれが彼女の世界。
ただ、🥑アボカドトーストは私もメニューに入れらるかも!
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