窓から見えている景色と心。
一人暮らしをしていた。
休みの日、夕方に一人で、
テレビの音も、ケータイの光も、
人の声もしない部屋で目覚めると、
どうしてあんなに寂しい気持ちになるのか。
世界から置いて行かれてしまったような、
誰もいなくて、ただ「私は独りぼっちなんだ」
と思ってしまう、そんな切なさがある。
窓から見えている景色は、オレンジと灰色と水色の
霞がかった、疲れたような達成感に満ちたような空で、
徒歩10分の、駅前の立ち並ぶビルを包んでいる。
一人暮らしの真夜中もキツい。
ネガティブなゾーンに入ってしまったら最後、
明け方になるまで様々、悶々と考え、時には寂しさを
まぎらわせるために友達に用もないのに
電話なんかしたりして。
そのまま眠れずに明け方になったらなったで、
「今からみんなは出社して、登校して、新しい1日が
始まるんだよな。」
とか思ったりして、結局、オレンジ色の空は、
エモーショナルになりすぎる。
一人が好きだからと言っても、独りぼっちが
さみしくない人なんていないと思う。
誰かが優しさをあげなければ、
誰かが愛を与えなければ、人はダメになって
しまうんじゃないかと思う。