【日本人が知らない】疲れが一瞬で消える「最高の休み方」とは?
なぜ、休んでも疲れが取れないのか?
疲れがどうにも抜けない、という人は少なくないかもしれない。しっかり休んでいるつもりなのに、なぜなのか。また、集中力が続かない、という人も多い。いろんなことが気になって仕方がない、という人も。
そんな人たちに驚きのファクトを伝え、シリーズ30万部を超えるベストセラーになっているのが、2016年に刊行となった『世界のエリートがやっている 最高の休息法』だ。
著者は、アメリカのロサンゼルス郡にあるメンタルクリニックの院長だった久賀谷亮氏。久賀谷氏はイェール大学医学部精神神経科で学び、アメリカ屈指の精神医療の現場に従事した後に開業、最先端の治療を取り入れた診療を展開してきた。そんな久賀谷氏が本書で書いたのが、科学的に正しい「脳の休め方」だった。
脳疲労は肉体疲労とは根本的に異なる。身体を休めたからといって、脳が休まるわけではないのだ。むしろ、疲労はどんどん蓄積されていく、それが積もり積もって慢性化すると、人生のパフォーマンスは落ちていく。ひどいときには、心の病へと至りかねないのだ。
体を休めても、脳はずっと動き続けている
アメリカの精神医療は大きく変わってきているという。日本では、精神医療といえば薬物治療が一般的だが、アメリカでは避けられる傾向にあるのだそうだ。
その背景にあるのは、脳を1つの臓器として扱い、これをダイレクトに治療しようとする脳科学アプローチの発展です。先端脳科学の成果をもとに、TMS磁気治療などの技術革新が進み、副作用のある薬に頼らなくても、心の不調を改善できるめどが立ってきました。(P.2)
また、カウンセリングの分野での最新トレンドになっているのが、瞑想などを含んだ第3世代認知行動療法だ。瞑想が脳にいい変化をもたらすことが実証的に確認され、実際に久賀谷氏はクリニックで瞑想ベースの治療を取り入れてきたという。
本書で書かれているのは、この瞑想ベースの方法について、だ。手軽でありながら、かなりの有効性が期待できることが最新の研究動向からわかっているという。
瞑想と聞くと、ちょっと怪しげなイメージを持つ人もいるのではないか、と久賀谷氏は本書で記す。そんな面倒なことをしなくても、何も考えずにぼーっとすれば、脳は休まるのではないか、と。
しかし、これだけでは頭は休まらないのである。むしろ、どんどんエネルギーを消耗し続ける可能性すらある。それはすでに科学的に説明されている。
つまり、身体を休めたとしても、実は脳はずっと動き続けている、ということである。
「科学的に正しい脳の休ませ方」とは?
しかも久賀谷氏によれば、DMNは脳の消費エネルギーの60〜80%を占めているという。脳は、「何もしない」でも、勝手に疲れていくのだ。
疲労感とは、脳の現象にほかならないという。物理的な疲労以上に、まずは脳の疲労が「疲れた」という感じを、自分の中にもたらしているのだ。
そしてこの「脳の休息法」こそが、マインドフルネスだと久賀谷氏は言う。マインドフルネスとは、「瞑想などを通じた脳の休息法の総称」。アメリカでは、これが爆発的に流行してきたというのである。そして、瞑想が「科学的に正しい脳の休ませ方」だと言えるエビデンスが、次々に集まり始めているのだ、と。
このマインドフルネスについて、脳科学的な知見も交えながら書かれたのが、本書なのだ。しかも、極めてわかりやすく、実践的に。そのために、ユニークな形式が取り入れられている。なんと小説仕立てになっているのだ。
(本記事は『世界のエリートがやっている 最高の休息法』より一部を引用して解説しています)