旅の想い出はペンションと一緒に｜私のこだわり旅

子どもの頃、家族でよく山梨県の清里へ行った。
祖母の家が長野県だったこともあって
帰省も兼ねての清里だったのかもしれない。
過去、何度も行った清里だけれど
その想い出はどれもオリジナルで特別だった。

八ヶ岳やオルゴール博物館
美味しい蕎麦やほうとうの記憶もあるけれど
特別である1番の理由は
【宿泊はペンションだったから】
だと思っている。

ペンションの良さって？

それはまさに
【手作り感】と【温かさ】ではないか。
部屋のレイアウトやお料理
そして宿から醸し出される雰囲気。

今振り返るとオーナーさんの【好き】を
共有しているような感覚になれるからかもしれない。
そして、そんな空間から生まれる想い出はどれも
ほっこり、ふっかり真っ白い肉まんみたいな

あるペンションでは
大きなクマのぬいぐるみがあって
それに抱かれてゴロゴロ過ごした時間

またあるペンションには、プレイルームがあり
そこで初めて人生ゲームを知り
どハマりして家族みんなで遊んだ時間

またまたあるペンションでは
看板犬のゲンちゃんというとても賢い柴犬に出会い
お散歩に行く道すがら、賢いゲンちゃんも
若い女性にはよく懐くけれど
男性にはあまり懐かない、なんて話を聞いて
笑ってしまったことなどなど。

どの想い出もささやかだけれど
どれも温かい旅のお土産。

そしてペンションの大きな魅力は
【どこのお宿も、お料理が絶品】
だった。

これまで宿泊したペンションのお料理は
オーナーさんやその奥さんの手作り料理であったけれど
そのひとつひとつに手が込んでいて…♡
誕生日などの特別なお祝いには
手作りのホールケーキを出してくださる宿もあった。

特別な日と言えばそれこそまさに
私のプロポーズを受けとった場所が
清里のペンションだった。

その日、パートナーは普段着ないジャケットなんかを着込んでいて
いつもと少し様子が違う。
到着したレストランもこれぞ名前が
「マリアージュ」
にも関わらず私はそれに気が付かなかった

レストランでは美味しくご飯を頂き
特別な言葉も特になく
ペンションの部屋に戻ってきたその時。

プリザーブドフラワーと本とそして
「結婚してください」
との宣言をされたのだ！

パートナーの様子から、心なしか
「もしかしたら…」とは思っていたけれど
いざ本物のプロポーズを目の前にすると
他者の人生をかけた覚悟の重みと衝撃とで
そこからの記憶がゆらゆらと曖昧に…
そして喜びはじわじわと翌日…
これまた素晴らしい朝食と一緒に頂くことになった。

宿泊したペンションはご年配の女性たちが何人かで切り盛りしているお宿で
朝食の際「ご飯、おいしいです」と伝えた。
その後、人見知りの私がどんなタイミングで
話したのかは忘れてしまったけれど
プロポーズのことを伝えると親身になって喜んでくださり
ペンションオリジナルコースターのプレゼントと
お宿の前で写真撮影もしてくれた。

オーナーさんとの別れ際
「あなたの髪型素敵だと思ってたの」と言われ
普通のボブだった私はちょっぴり驚きつつも可愛いおばちゃんに一連の感謝を伝えて、宿を後にした。

有名なホテルや旅館にはそれだけで
特別な魅力が沢山ある。
けれど振り返ってみて、今もなお
私にとって体温を感じる想い出が甦る
のはペンションという場所なのだ。

ぜひ一度、大切な人たちとの時間を
ペンションで過ごしてみるのはいかがでしょうか🍀