こういう人間にはなりたくない
昨日、『桐島、部活やめるってよ』で有名な朝井リョウの短編小説集を読んでいた。
なかでも、ウィスキーにまつわる小説をアサヒビールから発注を受けた朝井が書いた「蜜柑ひとつぶん外れて」が特に面白かった。
主人公は、二十代の女性。
彼女は、三十代後半の年上男性、城野に誘われて何度かデートに行った。 城野はカッコよくて、服も持ち物もオシャレで、何もかもがスマートな男。 そんな城野と高級寿司店で食事をした際「前にもらったミカン、すごくおいしかったよ」と、以前あげたミカンのお礼を城野から言われた。
そして、次のデート。
歌舞伎を観に行き、ジンフィズの美味しいバーを探す最中、履き慣れないハイヒールで歩いていた為、転んでしまった。 ハイヒールが折れ、膝を怪我してしまった。
城野はタクシーを捕まえ、「すぐに消毒しないと」と言って、上手に歩けなくなった彼女を自分のマンションに連れて行った。
そのマンションで、なんの気なしにゴミ箱の蓋を開けると、彼女があげたミカンが食べられないままに捨てられているのを発見してしまった。
このようなストーリーだった。
この捨てられたミカンを見つけるシーンを読んだ際、僕は鳥肌がぞわっと立ってしまった。
コワッ!城野は仕事ができて、社会のルールをよく知っているが、人に対する誠実さがない。
彼を見ていて、こういう人間にはなりたくないなと思った。
そう。
誠実な人になりたいと思ったのだ。
ちなみに、誠実な人間になるための条件を調べてみた。
・時間を守ること。
・誰に対しても平等な態度をとる。
・自分のことをさらけ出すのに躊躇がないこと。そのためには、自分の行動になんの後ろめたさがないことが有効。
・自己愛が成熟していること。これは、自分のことを大切にできる能力、とも言い換えられる。
以上のような条件を知った。
まずは、意識することから始めてみよう。
そんなに完璧を求めることはないから。 って、僕はなんの宣言を誰に向けてしているんだろうか?(笑)
(2023年7月2日に書きました)
この場を訪れていただき、ありがとうございます。この記事は、つよぽんが2ヶ月前に記載したものにひろっちが追記しレイアウト編集したものをお届けています。
でも見つけちゃうまでは分からない。嘘ではあるけど、知らない相手には“欺かれているとはわからないから、好印象の感想を聞かされることで気分はいい”という関係が成り立つ。それに、そのみかん、頂いた物とは違うみかんなのかもしれない。それに、みかん本当は腐っていたのかもしれないけど、それを言うと傷つくから良い感想で関係を壊したくない。という真理かもしれない。物語は、多面性にある。だから良いも悪いもないのかも。。。
って続きの物語を色々想像するのも面白い。