「データエコノミーと印アーダール」から
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三点に注目したい。
1.ローカライゼーション
2.現地の未来に適した技術(LeapFlog)
3.未来を運用する仕組
関連代表記事 日本経済新聞 2018/11/1付 朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO37171320R31C18A0TJ2000/
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A キーワードは「LeapFlog(リープフロッグ)」。スマホエコノミーの展開でも、EVシフトでも、或いはFINTECH的マイクロファイナンス…でも、LeapFlogは重要な要素になる。インドにおいては、高額紙幣廃止によるキャッシュレス化の流れとAadhaar *1(インド版のマイナンバー制度)とが、綺麗に相乗しており、カエルがひざを曲げつつある状態に進んでいる。
B BOPの際も重要な論点になる「ローカライゼーション」であったり、「その土地に合わせる/最適化させる」という観点が、LeapFlogの場合でも重要な要素になってくる。特にLeapFlogはテクノロジーによりドライブされるため、テクノロジーを未来に向けてローカライズさせる必要がでてくる。
A 可能性を縮めてはいけない。例えば、先進国のテクノロジーを新興国に導入し非連続な発展を実現させるときに、「そのテクノロジーのあり方」を先進国的な固定概念でしばりあげない方が良い。
B テクノロジーは手段でしかない。これを目的化すると損をする。先進国において実証済の粋なテクノロジーがあるときに、大事なことは、それの本質を見極めること。技術であれ、製品であれ、サービスであれ、それらの本質的価値・効用がどこにあるかを把握しておく必要がある。一方、新興国の課題に真摯に対峙し、それの解消された世界観を描き、その世界観を実現する最適な方策を考えていく。その方策に対してベストフィットするテクノロジーを選んでいく。
A 基本的にはその土地土地で描く未来像がやはり先。柔軟に姿形を変えながらテクノロジーが、それの実現を支援するというスタイルが好ましい。このような形式をとることでテクノロジーは、先進国に居続けた状態では出来ないような進化を遂げる。この独自進化したテクノロジーは当然、逆輸入対象となる。
B Aadhaarもそうだが、行き着く先は、総監視社会である。どろどろと入り乱れる建前と本音が、はっきりと見て取れるのが現状だろう。国民側であれば、アナログの意義を今一度考えることと、総監視網を利用する方法をしっかりと考えておく必要がある。ビジネスでとらえれば、たいていは国家的に整備される総監視網のデータを使ったサービス展開や、そのインフラ構築自体に参戦したい。Aadhaarであれば、NECが協力している*2。
A 監視網をコントロールする側としては、その国や土地の性質によりやり方が大きく変わる。どうどうと「監視しています」という態度をとるのも1手。公開処刑よろしく、目立つように違反者を取り締まる。取り締まり状況を、整備しているデジタル網を使って国民側にリーチさせる。或いは、蓄積として「違反は怖い」という印象をきっちりと刻むという手もある。完璧な監視により違反を網羅的にチェックし、それをストックしていく。ストック程度とその個人の信用情報を紐づけておいて、気が付くと、自分の公的信用点が落ちている状況を作る。
B また監視網運営という点に立てば、綺麗であることが重要である。第三者的立場で、監視網が正当に機能しているかどうかをチェックする機関は必須。また、群は力であり、国民が当該システムを信頼することが重要となるため、企業のコンプライアンスホットラインのような仕組を設けたり、第三者機関のチェックを透明化させるという方法も合わせたい。
A LeapFlogは非線形で断続的な変化をもたらすが、そこには大きなデザインが必用。ここの構想に対して、先進国側がコミットする価値は大きい。創りたい未来とそれを運用する仕組みまでを構想し、どう実現するかを考えていく。その実現に向けて、例えばBOT(Build Operate Transfer)的にコミットするといった方策も採れてくる。
*1 Aadhaar Online Services https://uidai.gov.in/
*2 FIND BIOMETRICS NEC Celebrates as Aadhaar Marches Beyond Billionth Enrolment https://findbiometrics.com/nec-aadhaar-billionth-enrolment-310141/
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