![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8034629/rectangle_large_type_2_fa6801800ba82e99be580292567e5021.jpg?width=1200)
「関空、台風で混乱」より
----------
三点に注目したい。
1.BCM
2.なぜ、機能しなかったか
3.訓練におけるリアル感
関連代表記事 毎日新聞2018年9月5日 https://mainichi.jp/articles/20180906/k00/00m/040/160000c
----------
A 突っ込みどころが満載である。災害時の行動については複数シナリオでシミュレーションしておくのは基本。どやって防ぐか、どこの企業から力を借りるか、いかに被害を最小化するか。今回の件においては、なぜ作っていたコンティンジェンシープランが機能しなかったのかを解析し、他の企業・業種へも横展開すべき。
B BCM(事業継続管理)の点でシナリオ作成しているとは、信じたい。重要なことは、シナリオを作って満足では、まったく意味がないということ。動かない戦略は絵に描いた餅であり、無価値。現在であれば、スーパー台風クラスの自然災害であれば生じうる事象として捉えておく必要がある。
A 緊急時に組織として動けるかどうかは重要。緊急時の指揮命令系統を事前にデザインしておくべきだし、誰かが不在の場合の現場権限移譲順なども、当然、決めておくべき。
B このような時に、訓練の効果がでてくる。マニュアル通りに動く訓練であったとしても、やる/やらないは雲泥の差。しかし、限界の天井は低い。次々に状況がわかる本番のような臨場感を持って、参加者が、自身の役割を認識し、その上で自ら考え動ける組織にしていく必要がある。
A 今回のこの体たらくは言うに及ばないが、このニュースを対岸の火事としてみるだけでは経営者として情けない。自社のBCMを再度見直し、構築しなおし、実行可能力を高めるべき。臨場感・リアル感を模擬的に作る仕掛けが重要。これで、各役割のベターな行動を自ら考えとれるようにしていく。自分の役割は何か?例えば、誘導係であれば、その本質は何か?単に避難訓練のストーリーをまねても意味はない。根源にある誘導係の本質的意義に立ち、自ら、その状況状況に応じ、最善の判断を下すべき。
B 同時に思うのは、このような災害が発生した場合の、近隣住民との付き合い方。企業として出来ることがあるはず。震災時にパンを無償提供する企業などが注目されることがあるが、あれは非常に良い形。例えば、地震や大雨の際に、安全確保の上で、周辺住民に建屋や非常食を解放するという、積極的に企業から周辺地域住民に関係を持つことも大事だろう。地域との共生という観点で、災害に積極的に向き合う姿勢は美しい。