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6月6日 Hierarchy Versus Responsibility 命令から責任へ

おはようございます。

本日 #6月6日  のテーマは面白いですね。
ヒエラルキーvs責任感というのです。

ヒエラルキーとは主にピラミッド型の段階的組織構造のこと、階層型組織

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒエラルキー 

#Hierarchy_Versus_Responsibility ( 階層型組織 vs 責任感)
#命令から責任へ

指示命令で人をコントロールする階層型組織と
個々人が己の責任感から自発的に行動する自走型組織 との比較、
と聞くと、

古代の春秋戦国時代の法家vs儒家を思い出します。

 厳格な法という定まった基準によって国家を治めるべしという立場の「法家」と、為政者が己を磨き、徳によって本当の仁政を行う「徳治」を行えば、国民1人1人が為政者を見習い、よき国家となるという立場の「儒家」との争いです。

 現代社会は、大半が法によって国家が治まっていますが、ドラッカーは、これからの組織は情報型組織となり、「権限ではなく情報でありそれぞれが組織の目標と自己規律による自らの責任に基礎を置く」と言います。
 そして、「自由寛大な組織ではない。規律の厳しい組織である。それは強力かつ決定的なリーダーシップを必要とする」として、次のように記している。

「情報型組織が最も必要とするものは、現場管理者からトップに至るまで、自己規律と責任を要求するリーダーシップが必要である。」

同書、253ページ

 オーケストラにおける楽譜のような、組織の個々人が自己規律と責任で、組織のビジョン、目標到達に向かう、という表現は、まるで、治政者の「徳」に国民がなびき、個々人が徳でもって国家運営がなされるを理想とする儒家のような表現に感じました。

さて、今日の金言です。

#かつての組織は権限に基礎をおいていた

#これからの情報型組織は責任に基礎をおく


 情報を中心に組織を構築するには、誰が、どのような情報を、いつ、どこで必要としているかを考えなければならない。
 情報型組織が必要とするのは、現場管理者からトップにいたる自己規律と責任である。かつての組織は権限に基礎をおいていた。これからの情報型組織は責任に基礎をおく。情報の流れは、下から上へ向かった後、再び下に向かって循環する。
 情報型組織は、組織内の個人および部門が、自らの目標、優先順位、他との関係、コミュニケーションに責任をもつときにのみ有効に機能する。そうしてはじめ迅速な意思決定と対応が可能となる。情報型組織の利点は、組織内に相互理解と共通の価値観、なかんずく相互信頼があって現実のものとなる。
 演奏者の一人ひとりが楽譜を持つためには、共通の言葉、共通の核がなければならない。情報型組織の場合、資本が唯一の核であるような多角化は、バベルの塔のように崩壊する。

(『マネジメント・フロンティア』)

ACTION POINT

#あなたの組織は資本が核となって一体性を保っていますか

#相互理解と共通の価値観#とりわけ相互信頼によって一体化を保っていますか

#目的#協力関係#コミュニケーションにあなた自身が責任をもってください

今日のテキストは、1986年刊の『マネジメント・フロンティア』 25章 情報型組織の利点と条件 250〜253ページより。

 今から37年前の1985年の『ウォール・ストリート・ジャーナル』に掲載された本論文。知識労働者が主流となる情報化組織の出現により、従来のピラミッド型組織から、使命、目標、規律と責任を知識労働者たちが自ら背負い行動するフラットな組織へと変化することがすでに論じられており、その先見性に驚かされます。
 私がドラッカーを気に入っているのは、「これからはこういう世界になる。だから、組織をこう変えよう」とは、言わない点です。そして、「形ありきで組織を弄らない」ことです。こういうミッションを○年で達成したい、そのためにはどういう組織がいいか、と形が変わって行くことを良しとし、初めから、こういう形の組織にならなければ、という議論をしないところが気に入っています。
 あくまで組織は、目的を達成するための「手段」であり「目的」ではない、という一貫とした姿勢です。
 優れた経営者であっても、「目的」「手段」をいつの間にか混同したり、あるいは、“わざと“混同させ、己の利得への誘導を図ることがあります。自分自身も気をつけたいところです。

今日を変えていこう。愛を込めて。

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