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ミラクルメッツ。データにない結末が起こったら 10月6日 Organize Dissent 意図しての不一致

10月6日 朝夕すっかり涼しく秋らしくなってきた10月最初の日曜日となりました。
今日の #ドラッカー365の金言  テキストは、『 #マネジメント 』 37章 #効果的な決定 #異論と代替案が必要  1974年版では、下巻 156〜157ページより


今日のテーマ:
#Organize_Dissent
#意図しての不一致

今日の金言:
#意思決定においては意見の対立がなければならない

今日のACTION POINT:
#いろいろな考えの人を意思決定のプロセスに参加させることによって意図して意見の不一致をもたらしてください
#誰が正しいではなく何が正しいかを考えてください

意図して全会一致を避けよ、意図して意見を対立させよ、というGMスローン氏の経営を是とするドラッカー。その理由は3つあるという。

意見の対立を促すのには三つの理由がある。
 第一に、組織の囚人になることを防ぐことである。必ず誰かが何かを求めている。
 第二に、代案を手にすることである。いかに熟慮しようとも、代案なしでは決定は賭けに終わる。
 第三に、想像力を引き出すことである。

一方で、わが邦はは全会一致が原則。全会一致は、団結力に長けているものの、同調圧力や集団の意思に流される傾向もあること。また、プランB無しで突撃するためAがだめだったときのプラン無しで次の手が打てない、無策に陥るという欠点があります。

かつて私も全会一致論者でしたが、さまざまな年代の方々、性別の方々、そして、異民族の方々の考え方に触れたおかげで、正解は1つとは言えない中で決断をする際には、全会一致ではなく、プランA、プランBと代替案無しに結論出すことに抵抗を感じるようになりました。

とはいえ、私たち人間には未来予知ができません。

10月4日、9回1アウト。あと2つアウトを取れば次のステージへ進める、と、ミルウォーキーブルワーズの誰もが信じていたところからの悲劇が起こりました。

まさか、0−2で負けている9回表1アウト1塁3塁で、それまで絶不調のアロンソ選手が過去22試合での防御率1.25、リーグを代表する絶対的信頼のリリーフエースのウィリアムズ投手のチェンジアップを見事に逆転3ランホームラン。0−2が3−2になり、そのまま逆転負けになるなんて。

ブリュワーズファンもメッツファンも想像もつきません。

記事によると、「勝てば進出、負ければ終了の一戦で、9回以降での逆転本塁打」はメジャー史上初の快挙。つまり、過去データには無かったこと。

ウィリアムズ投手からホームランを打つ?珍しい。しかも、彼のチェンジアップからホームランはほぼ不可能だ。2024年、彼は22回と2/3イニングで1本しかホームランを許していないのですから。

敗軍の将となったブルワーズ・パット・マーフィー監督は、試合後のインタビューで9回の状況を振り返り、

「リンドーン、ニモ、アロンソ。メッツに優れた3人の選手がいた。そういうことだ。このゲームの結末はメッツに相応しかった。これが野球だ。ただ、明日も同じ状況だったとしても、私はデビン(・ウィリアムズ投手)に託すよ」と語り、誰かを批判や非難することはしませんでした。

「アロンソを敬遠して、満塁策を取ったら?」といった「たられば」が語られることはありませんでした。優れた打者が並ぶメッツ打線に対し、これまで何度も危機的状況を抑えてきた優れたクローザーのデビン・ウィリアムズ投手に任せるというマーフィー監督の決断には揺るぎがありませんでした。結果的に、逆転ホームランを打たれて敗戦となったわけですが。

人生は、まさに「一瞬先はハプニング」(by アントニオ猪木)

https://aucfree.com/items/w1126360502 より

そして、人生はOMG(Oh! My God!)

考えるのが馬鹿馬鹿しくなってきた笑。

とはいえ、野球のような偶発性の大きいスポーツにおける決断とビジネスにおける決断とは異なるのかもしれない。決断を下すマネージメントには、大きな責任があります。全会一致だろうと複数案であろうと。

「後講釈」「たられば」から正解を追っては訓練にならない。
例えば、1599年当時、豊臣につくか、徳川につくか。あなたならどうする?


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