【お魚豆知識#3】クマノミの知られざる生態♪
水族館で大人気のカクレクマノミ。
ファインディング・ニモなどの映画の影響もあり、南の海を代表する魚となっている。
そんなカクレクマノミを代表とするクマノミの仲間だが、魚類の中でも特に変わった生態があることを、ご存じだろうか?
今回は、意外と知られていないクマノミの変わった生態について紹介する。
生態①:イソギンチャクで生活
クマノミといえば、イソギンチャクの中で暮らすイメージが強い。クマノミは、イソギンチャクの近くを常に泳いでおり、1つのイソギンチャクで4〜5匹ほどの群れを形成する。
実は、この生態は他の魚では考えられないことだ。
イソギンチャクが持つ触手は、魚を麻痺させる性質を持つ。
もしクマノミ以外の魚がイソギンチャクの触手に触れてしまうと、魚は麻痺をしてイソギンチャクに食べられてしまう。
他の魚にとって、イソギンチャクは恐ろしい存在だ。
だが、クマノミは特殊な皮膚を持つために、イソギンチャクの触手の影響を受けない。
この特殊な皮膚によって、クマノミは他の魚が嫌がるイソギンチャクに住処にして、天敵から身を守っているのだ。
クマノミにとってイソギンチャクは最強の住処となっている!
生態②:性別が3つある!?
クマノミは実は3つの性別をもっている。
その3つはオス、メス、性別無しだ。
3つの性別をもつクマノミ。群れの中でこの3つの性別が混在しているが、この性別を見分けるのは簡単だ。
・群れの中で1番体が大きいクマノミがメス!
・次に体が大きいクマノミがオス!
・それ以外はみんな性別無し!
群れの中で、クマノミはこのルールによって性別が決まってくる。
クマノミの中で、オスとメスの性別をもつ個体は必ず1匹ずつになる決まりがある。
生態③:性別が変わる!?
3つの性別をもつクマノミだが、その性別は変わることがある。
例えば、群れの中で1匹しかいないメスが死んだとしよう。
メスが死んだ場合、
・オスだった個体がメスになる
・性別無しの個体の中で最も体の大きな個体がオスになる
といった変化をする。
性別は可変式で、群れの中のクマノミの体の大きさはメス→オス→性別無しの状態を常にキープしているのだ。
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人間の感覚からすると、なかなか理解することが難しい、クマノミの生態。
まだまだ、泳ぎが下手くそだったり、繁殖期になるとイソギンチャクを殺したりするなど、クマノミの驚愕な生態は沢山存在する。
見た目がキレイなだけでなく、その生き方も興味を惹きつけられる、非常に魅力的な生き物だ!