核(コア)と殻(シェル)
客観性の視野を持つ”魂のエニアグラム”においては、人格形成のプロセスの中で、核と殻と呼ぶセオリーを学習しますが、そのことを簡単に説明しておきますね。
人は生来の、本性(そのままの資質)を持って生まれて来ています。魂の次元で私たちは、その新鮮な本質的エネルギーをこの現実の中に送り出そうとしているのです。
ところが、幼児の成長に大切な基本的信頼と呼ぶものは、通常母親に抱っこされる安心感から得られるのですが、概ね外部の作用によって途切れてゆき、ひどい場合は破壊されます。それが痛みを伴う深い傷となり、核を作るのです。
そこには「思い込み」というものが出来上がります。そして、その思い込みゆえの困難さが起き、その困難さを回避するための反応が起きる、というふうな因果関係がここには顕著に見られます。
エナタイプ9で説明しましょう。
このタイプは大勢の大人たちが騒がしく争っているような環境で生まれ育っていることが多いです。ゆえに自分を主張しても誰も見向いてくれない、という体験から、自分は歓迎されていない、存在を求められていない、自分は無価値だといった「思い込み」を持ちます。
彼らの困難さは、「自己忘却」です。とても無自覚に自分のことを忘れるのです。あるいは他人のことで忙しくなる、と言っても良いでしょう。
このことから怠惰さと言う反応が起き、それが習慣化していく中で、平和主義という理想を掲げ、ますます自分のほんとうのニーズから離れてしまうのです。
核と殻ーーなかなか繊細で、意味深いテーマなので、アドバンス・トレーニングでは、10ヶ月という期間を費やして、しっかり見守って行くことをしています。
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