逆境受験(ひとりぼっちの2ヶ月戦争)第9話【これが図式化授業】
入塾したのがクリスマスの日ですから、学期末テストまで2週間もなく受験までも2ヶ月しかありません。
成績UPできなければ内申点が下がり受験ができないことになります。時間もない状態で学期末テスト数学対策を行っていますが、円周角の試験範囲の授業で円周角そのものが分からないという愕然とする状態です。
これでは、今までの利用していた4つの塾で成績が下がり続けたのも当然です。
基礎が、理解していないのに[問題集中心授業]を行うのですから。根本的に授業内容が間違っています。
当然、学校の授業も全く理解できないので苦痛でしかないとヒメチャンは言っていました。
とにかく、基礎が全く理解していなく時間もない中で私が行った授業が【図式化授業】です!
<図式化授業>
私『ヒメちゃん、図式化授業を行うよ!』
ヒメ『‥‥?』
私『塾では、通常教科書中心の授業で基礎を徹底することで応用力を強化して驚異的な成績UPを実現しているんだ。』
私『しかし、教科書で各定理をそれぞれ説明しても時間がかかるし覚えにくい。そこで、図式化して覚えやすいようにまとめる方法を行うよ。』
成績が低い生徒たちは、授業についていけないので教科書も眺めているだけです。
だから、自宅でも教科書を使わない場合が多いのです。学校ワークも解けないので勉強しない。教科書を見ても理解できないという思いがあり集中力も続かないのです。
このような生徒たちには、教科書の内容を簡潔に図式化する学習方法を行います。
最初に私が、定理の図式化の見本を書きます。円周角の定理は、複数個あります。まず【円周角の定理】をノートの中心に大きく書きます。
その周囲に各定理の図を書いていきます。次に各定理の図に説明を簡潔に書いていきます。このとき注意するのは、説明は、簡単にするということです。
数字などの例を定理にに書き込み、極力文章にするのは避けます。
次に、私の書いた図式化は参考にするだけです。
これを書き写したのでは、再三言っている<一方的な授業(受け身授業)>になり子供の『思考力』を抑制してしまいます。
また、自分で【考える】ことで授業に興味をもち[集中力]が持続します。
何故か?
自分で考える?当たり前では?
授業についていけない生徒たち、不得意科目がある生徒たちは理解できないので授業に参加していないんですね。いや、参加できないんです。
つまり、授業中は教師の指示されたことを考えないで行っているだけなんです。
だから、私の行う授業は《主体的授業》なんです!
この図式化授業も子供の思考力を育む授業なんです。
私は、開校当時から全教科《主体的授業》を行っています。
次回、第10話【図式化授業の成果は?】