逆境受験(ひとりぼっちの2ヶ月戦争)第19話[試練]
【前回までのあらすじ】
中学3年生のヒメちゃんがクリスマスに入塾してきました。悩んだ末に入塾を了承し学期末テスト対策を行うことに。
本来なら受験まで2ヶ月しかないので冬期入試対策は、受験対策なのですが志望校の内申点合格ラインが最低ランクなので学期末テスト対策も同時に行うことになりました。
しかし、ヒメチャンはこの時期でも学習意欲は低く学校や今までの塾の授業も全く理解できないという状況でした。数学対策も『円周角の定理』の定理を新授業方法でやっと覚え、喜んでいました。
でも、新たな問題が‥‥。ケアレスミスの多さという問題が‥‥。
私『不正解の問題は、ほとんど計算ミスだよ。』
私『後は、角度の数字が計算途中から何故か違う数字に。』
成績の低い生徒は、特に問題をよく読まない傾向が多いです。
ケアレスミスで、平均20~30点を失う生徒達も。
このような生徒達に、『問題をよく読みなさい!』と注意してもあまり効果ありません。問題をよく読まない原因は?
ヒメちゃんの場合は、集中力不足が原因でした。学校の先生からもよく言われているそうです。15分ぐらいが限界のようです。
私『次の問題を解くとき、問題をノートに3回ずつ書いてから解いてね。』
ヒメ『え~』
ヒメちゃんは、渋々ノートに書き始めました。
私『ヒメちゃんは、今まで問題集中心の授業を4つの塾で受けてきたよね。』『学校でもワークやプリントの問題を見ながら解く授業だよね。』
私『基礎を理解していないから問題が解けない。』『だから、集中力が続かないんだよ。』
私『それで、問題をよく読まない。』
私『改善するには、正確に書くことなんだよ。』
私『正確に書くことで、観察力が強化され集中力も継続されるんだよ。』
私『だから、他の塾のように教材(問題集)中心授業は行わないんだよ。』
ヒメ『教材を使わないから驚いたもん!』『授業で始めて考えるようになったもん。』
私『それに、教材中心授業は特に苦手科目の成績が上がらないんだよ!』
ヒメ『私も中学1年から全然上がらなかった。』
私『基礎学習を疎かにすることになるからね。』
私『また、問題を読まない生徒にとっては観察力も抑制するんだよ。』
私『それでは、3回ずつ書いてみましょう。』
次回、第20話[悪戦苦闘]