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サービスがUIに落とし込まれるまで ~上流工程編~

皆さん、こんにちは!Design Switchです。前回は、UI/UXデザイナーの作業工程を”James GarrettのUXの5段階モデル”を使ってご紹介しました。今回はその工程を具体的な事例を含めながら、「戦略 / 要件 / 構造 / 骨格 / 表現」の上流工程「戦略 / 要件 / 構造」について詳しく解説していきたいと思います。


「戦略」

前回の記事では「戦略」は自分達(クライアント)が作ったサービスや製品の目的と、それを使うユーザのニーズを明らかにすることと説明しました。

自分達(クライアント)が作ったサービスや製品の目的を明らかにする
最初のステップとして「サービスを一言で表すと何か」、「なぜサービスを作ろうと考えたか」、「サービス内容」、「サービスとして達成したいゴール」、「ターゲットユーザ」などの項目を言葉で明確に詳細化していきます。
これはゴールやコンセプトを一つの土台として決めておくことで、今後プロジェクトの方向性がズレたとしても直ぐ修正することができます。

ユーザのニーズを明らかにする
ニーズとは、「ユーザが潜在的に感じているこうしたいという要求」です。
これを明らかにするためにはいくつか方法があります。
まずは自分自身がそのサービスを使うユーザ視点側に立ちニーズを抽出する方法です。実際に使ってみることで、新たな発見や課題点が見つかることがあります。

他には、ターゲットユーザにヒアリングを行いインタビューする方法などが挙げられます(※実際、聞き出したいことを聞けなかったり、言動と態度が合っていなかったりするため難しい手段です。インタビューでは事前知識とヒアリング能力、ヒアリング環境の準備、その後の言動の分析などが必要です)。

また、ターゲットユーザとなりえる人のTwitter上の呟きやブログなどを観察するとその人の基本属性や環境や状況、ニーズなどを見つけやすくなります。ここでのニーズは仮説で構いません。理由として、UXデザインのプロセスではこの後の工程で仮説検証があるためです。


「要件」

要件とは機能コンテンツの要件を指します。この工程では、ユーザのニーズ課題を達成解決するために必要な機能を決定します。また、それ以外にも必要な作業があります。それは必要な機能を成立するためのサブ機能の洗い出しや、この後作成するUIに必要な機能の洗い出しです。

具体例として音楽アプリを挙げてみます。
音楽アプリのメインの機能としては「再生」「一時停止」「次または前の曲への切り替えボタン」「再生時間のプログレスバー」「音量調節」などが挙げられます。
サブ機能としては「曲の一覧表示」「曲を探す検索バー」「プレイリスト作成ボタン」「Bluetooth接続」など他にも色々あります。全て洗い出すことは難しいですが、類似サービスを参考にすると大まかな機能は洗い出すことができます。

また、ペルソナ(ターゲットとなる人)を想定してカスタマージャーニマップを使って時系列ごとにペルソナの感情やアクションを想定して要件を詳細化しさらに洗い出していきます。


「構造」

構造では、要件で決定した機能を分類整理をした上で優先順位化し、大枠となる構造を決定していきます。この工程はインフォメーションアーキテクチャと呼ばれます。

これも音楽アプリを例に機能を整理してみましょう。イメージとしては図のように分類していきます。

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具体的にはLATCH法などで分類を行います。LATCH法とはリチャード・S・ワーマンによる分類手法で「位置・アルファベット・時間・分類・階層」で分けていきます。また、ユーザのニーズを満たす順番類似性の高い機能ごとに分類すると更に綺麗に分けることができます。

インフォメーションアーキテクチャのおすすめの参考書
【IAシンキング Web制作者・担当者のためのIA思考術:坂本貴史】


まとめ

🔳 「戦略」段階では

◆ 自分達(クライアント)が作ったサービスや製品の目的を明らかにする
◆ ユーザのニーズを明らかにする


🔳 「要件」段階では

ユーザのニーズや課題を達成解決するために必要な機能を決定し、サブ機能の洗い出しやUIに必要な機能の洗い出しの詳細化を行う。


🔳 「構造」段階では

要件で決定した機能を分類整理をした上で優先順位化し大枠となる構造を決定していく。

今回は「戦略 / 要件 / 構造」について事例を含めながらご説明しました。それぞれの工程にはどれも重要な作業があったんですね!

次回は後半の「骨格 / 表現」の工程についてご説明していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いします!

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