心打たれる名コピー
コピーは複写の意味ではなく、「広告文」の意味。
広告文はたくさんの伝えたい「こと」や「想い」から、本質を探り“ひとつ”の伝えたい言葉に収斂させる作業だ。「本質探し」とも言い換えられよう。
ことの本質には、汎用性がある。
言葉の「伝え手」の汎用性の高いメッセージから、「受け手」の過去からの経験、想像力などが加わり世界観が広がっていく。
その中で、「腹落ちしたメッセージ」=「強い言葉」へと昇華されるものだと僕は考えている。
先生は「がんばろう」を言い換える名人であってほしい。
東京コピーライターズクラブのホームページを見ていて、上記のコピーランティングを見つけた。なんだか、心打たれた。
谷野栄治さんの作品である。(広告主:日本教育大学院大学)
自分の仕事に立ち返ってみる。このコピーをみて、自分の仕事と重ねてみた。
「商社」は工場を持っていない。
故に、モノ作りの主体にはなれない。
しかしながら、モノ作り現場で働く方々に「やり甲斐」や「モチベーション」を持ち、仕事に向き合える環境づくりは出来る。
「がんばろう」
その一言は、人に伝える言葉として僭越極まりないが「モノ作り」をお願いする立場として、一踏ん張りしてもらわなければならない時もある。
その時、僕は谷野さんの言葉を思い出して自分を鼓舞するだろう。
商社マンは、「がんばろう」を言い換えるプロでありたい。
国を超えて、世代を超えて。
誰に対しても、気持ちを伝えられるプロでありたい。