『ぶって!もっと強くっ!』と声が出た本「体育館の殺人」読書感想文
青崎有吾さんのミステリー小説「体育館の殺人」を読みました。
ある高校を舞台に発生した殺人事件。そしてオタクな高校生による推理劇。
しっかりとした推理と、ある意味シンプルでオーソドックスな読者に優しいミステリー。「ミステリー小説を読みたい人はまずこれ!」といった一冊でした。
…しかし。言いたいことがあるので言わせてください。
※ネタバレ含みます。ご注意ください。
ぶって!もっと強くっ!そう、思いっきり!
まあいきなりこんなセリフが出てきて『え?そうゆう小説なの?』と思った方がいたら先にお伝えしときますが、そうゆう話ではないです。パンツ履いてください。
読書の好きな方々にはそれぞれ好みがあると思います。
心が優しくなる小説が好きだったり、警察と犯人のハラハラした小説が好きだったり、鞭を持った美女に「ぶって!もっと強くっ!」と叫ぶおじさんの小説が好きだったり…千差万別。十人十色。
自分はミステリーやサスペンスが好きなのですが、その中でもリアルでスリルのある小説が好きなんです。
で、今回の「体育館の殺人」。
一言でいうと、ライトな小説。全体の雰囲気はリアリティよりアニメチック。
犯人の動機も『そんなことで殺してしまうの!?』と思えるほど。それで人を殺すなら社会に出たらお前はシリアルキラーになるぞ。
そして警察。本当にコレがあの日本警察なのか。全然真相に迫っていけてない。それが本気なら世の中犯罪者だらけになるぞ。しまいには高校生に『今後も協力してほしい』と頼んじゃう始末。
いいんか。それでいいんか。警察学校を卒業するときは高い志を胸を警察官になったんじゃないのか。刑事になるために頑張ったあの夜を忘れてしまったんか。
何度も失敗し、その度に犯人から『あばよ、とっつあ〜ん』と煽られても1人で追い続けてる刑事さんだっているんですよ?
もっとダークなミステリーが好みの自分には「パンチが足りない」と感じてしまいました。小説自体はすごく読みやすかったです。でも本心としては…
いいんだよ、心をえぐる狂気な犯罪が起きて…
見せてくれ、ドロドロの憎悪に塗れた人間関係を…
もっと…もっと強い刺激がほしい…ぶって!もっと強くっ!
ブログではもう少し丁寧に感想書いています
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