ひとの哀愁(高橋源一郎 『ジョンレノン対火星人』を読んで)
高橋源一郎さんの小説はいくつか読んだことがあるが、その中でも今回取り上げた『ジョンレノン対火星人』など、初期の作品はとくに好きだ。
『ジョンレノン対火星人』は高橋源一郎さんの最初の小説だが、正直あらすじを説明するのもなかなか難しい作品である。。
基本的には全編にわたって「暴力」と「エロ」と「無意味さ」に覆い尽くされているので、好みは分かれるかもしれない。
いわゆる低俗で、卑小で、多くの場合に忌避されるべき要素が、この作品にはふんだんに盛り込まれている。
ただ僕はいつも