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医療機関のブランディングにとっては情報=説明が必要~前編~
情報を伝達する手段はいろいろなものがあります。イラスト、写真、動画などのコンテンツもあれば文章のコンテンツもありますが、医療機関のブランディングにおいて私が最重要視しているのが文章です。医療機関のブランディングでは、文章による説明は不可欠です。それはなぜなのでしょうか。
医療機関の場合、患者さんは結果を求めてやってくるわけですから、患者さんから質問を受けたときにはすぐに答えられるようにしておく必要があります。
一般企業のようにロゴマークやイメージ、カラーなどを主体としてブランディングを行った場合、それを言葉として表すのはとても大変なことです。例えばシャネルのロゴを見ればシャネルであるとすぐに分かりますが、「シャネル」というブランドについて言葉で表せと言われると難しいのではないでしょうか。
一方、言葉を使ってブランディングをしておけば、説明がとてもたやすくなります。例えば「〇〇地域の皆さまに密着した医療を継続的に提供していきたい」ということでも良いでしょう。
医療は言葉による定義が不可欠である
また、医療というものは「言葉による定義」が大前提です。例えば薬ですが、薬は生まれたときから薬なわけではありません。薬が生みだされたとき、それは単なる化合物でしかないのです。それがなぜ治療に使える薬になるのかというと、「その化合物がこのような成分で、このような症例に効果がある」などの情報が書かれた添付文書があるからです。