【第二章】ブランディングとは
なぜ、いまブランディングなのか
第1章では、インターネットの爆発的な普及による診療圏の拡大と、それに伴う医療機関の二極化が進んでいることを指摘しました。また、医療機関では広告や差別化が遅れていることの背景にあるのが国民皆保険制度と広告規制であることをお伝えしました。
しかし、そういった規制がありながらも時代の変化に適応して求人や集患を円滑に行うためには、情報を提供して求める人に届けることが大切です。そしてそのためには、医療機関が自身の特徴や強みを発信して他との差別化を図ることが重要になってきます。医療機関の強みや特徴を見つけ、それを情報として発信するのがブランディングです。第2章では、ブランディングの概要や重要性について考察を進めます。
ブランディングとは情報創生である
コトバンクによれば、ブランディングとは「ブランドを構築するための組織的かつ長期的な取り組みのことをいう」と定義されています。私はブランディングについて「見える化による経営マネジメント」という言い方をしていますが、理念や経営方針などの情報を受け手が受け取りやすいように精査し、加工して伝えることによって経営マネジメントに繋がるのがブランディングと考えています。
逆に現在、医療機関で行っている主な広告やWebサイト制作の手法は、理念・経営方針を立て、いきなり、ツール(広告媒体、Webサイト等)を作成しています。それでは、医療機関名だけ変えて使えてしまうような、どこかで見たWebサイトや広告になってしまいがちでブランディングされているとは言えません。
まずは、理念や経営方針を具体的に落とし込み、「この医療機関は何が特徴なのか」「何が他の医療機関と違うのか」などの情報を創生し、ツールの作成を行う必要があります。
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