詩篇 -Psalm- 7
以下は、3/23の受診後~3/30amまでに書いた詩です。
作品番号7-1
Untitled (“Veni”) Opus No.58(無題 作品No.58)
可能性という名の小さな種は、
こころのずっと奥の方に、
深くふかく、ねむってて、
なかなか芽を出せないで
いるけれど、
あなたがわたしに掛けてくれた
あたたかい言の葉の、
そのひとつひとつが、
固く踏まれた、こころの土に
高くたかく、降り積もり、
やがては、それが、
軟らかい土になり、
可能性の種の上に
栄養となって降り注ぎ、
種がその芽を出せるよう、
すこしずつ、でも着実に、
育つ準備をし続ける。
ときどき涙のあめがふり、
乾いた土をぬらすけど、
それさえも糧にして、
強く、大きく、芽を開く。
いつか、大きな花が咲いたなら、
わたしのこころを育ててくれた、
あなたのもとへ、
その花を今すぐにでも、届けよう。
そしていっしょに、よろこびあおう。
きれいな花が、咲いたね、と。
あなたにしか、咲かせられない、
すてきな花がさいたね、と。
(2020/3/23)
作品番号7-2
Untitled (“Veni”) Opus No.59(無題 作品No.59)
何もしたくなくなって、
みんな投げ出し、
現実逃避。
そういうときも、あるものさ。
人間、生きてりゃ、
人生のリセットボタン
押したくなるさ。
仕事が人を
そんなとこまで
追い詰めるなら、
とことん休め。
自分の気持ちが
腹の底からスッキリするまで
好きなだけ休んでしまえ!
自分が壊れて行く前に…。
(2020/3/23)
作品番号7-3
Untitled (“Veni”) Opus No.60(無題 作品No.60)
とっても風の強い日は、
部屋の中から、
外を見て、
フワッと飛んでく
タンポポの綿毛の種に
自分の願いを、
そっと託して。
遠いとこまで、
飛んでいけ、
世界中のひとたちが、
みんな笑顔になるように…。
(2020/3/24)
作品番号7-4
Untitled (“Veni”) Opus No.61(無題 作品No.61)
一行詩
Mors imagination nec proprii ingenii. Omnia possum semper cogitant.
想像力なくして、創造なし。私が常々思うこと。
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1242352483457847296?s=19
(2020/3/24)
作品番号7-5
Untitled (“Veni”) Opus No.62(無題 作品No.62)
夕方の部屋でひとり
頬杖ついて、
遠い目をして
考えているようで
考えてない、
何事も頭のなかで、
右から左へ抜けていく。
心の虚空に吸い込まれ、
すべてが空になっていく。
そういうときも、
あってもいいか…。
進めない日も、
多分、大切。
(2020/3/24)
作品番号7-6
Untitled (“Veni”) Opus No.63(無題 作品No.63)
いきをするのも、くるしいの
おきているのも、せつないの
そんなきぶんに、しはいされ、
きょうはだれとも、はなさずに、
ひとりじぶんと、たいわして、
けっきょくなにも、でてこない。
しぼりだすほど、ちえもなく、
あたまかかえて、くやしがる。
なんにもいえず、ただひとり、
よるのしじまの、おとをきく。
(2020/3/24)
作品番号7-7
Untitled (“Veni”) Opus No.64(無題 作品No.64)
わたしのこころのアンテナは、
宇宙のずっと向こうが見える
望遠鏡に付いている、
アンテナくらい大きいの。
みんなのこころがもっている
BSアンテナなんかより、
ずっと大きく重たいの。
だから、いらないことまで
勝手に拾って、頭のなかを
ノイズで満たして、混乱させる。
だけど、その分、感度がいいから
どんなことでも、こころが動く。
ほんのちいさな、出来事だって、
悲しいねって、思えたり、
つらいなぁって、思えたり、
良かったねって、思えたり、
幸せだねと、思えるの。
(2020/3/25)
作品番号7-7
Untitled (“Veni”) Opus No.65(無題 作品No.65)
固く閉ざした、分厚く重い
鋼鉄でできた冷たい扉の
その向こう側を、見たいけど、
ドアのノブは錆びていて、
鍵の在処も分からない。
開けたいけれど、開けられず、
ましてや開ける術などは、
ほぼ無いに等しいものを。
ただただ暗い心の部屋に、
ひとり呆然と立ち尽くし、
途方にくれて、倒れ込む。
わたしは、闇に包まれて、
生きる気力をなくしてく。
扉を開ける鍵なんて、
もうなくたって、良いんだと、
無理して探すことなんて、
しなくたって良いんだと。
今は、開ける時じゃない、
そう思いつつ、目を閉じて、
いつか、期が熟すことを、
ひたすら願わん。
(2020/3/25)
作品番号7-7
Untitled (“Veni”) Opus No.66(無題 作品No.66)
なま暖かい春の風
おうちのドアをたたくよに
土のなかに眠ってた
生き物たちに、こう言うの。
もうすぐ起きる時間だよ。
植物たちには、こう言うの。
きれいな花を咲かせてよ。
風のささやく声を聴き、
生き物たちはうごきだす。
いのちを繋いでいくために、
いのちで満ちる、このほしが
ずっと続いていくように。
(2020/3/26)
作品番号7-8
Untitled (“Veni”) Opus No.67(無題 作品No.67)
魔法の薬をのんだあと、
今夜もフッと気がつくと、
自分の心配するよりも、
他人の心配ばかりする。
だけどそれって、本当は、
自分のことが、どういうふうに
他人に見られてるかが
気になって、不安に
駈られているせいで…。
そういう夜を重ねる度に、
ほんとの自分を、見失う。
魔法の薬が効いてきて、
だんだん眠りに落ちる頃、
わたしは、夢への旅に出る。
酷い悪夢見る旅に。
(2020/3/26)
作品番号7-9
Untitled (“Veni”) Opus No.68(無題 作品No.68)
一行詩
Et omnia, recte, ad dextrum.
何事も、適度に、適切に。
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243318466418847744?s=19
(2020/3/27)
作品番号7-10
Untitled (“Veni”) Opus No.69(無題 作品No.69)
一行詩
Vivere autem et mori. Ut mori est vivere.
生は死をもたらし、死は生をもたらす。
(生きることは死ぬこと。死ぬことは生きること。)
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243571907305193474?s=19
(2020/3/27)
作品番号7-11
Untitled (“Veni”) Opus No.70(無題 作品No.70)
瞼閉じたら、暗闇のなか
万華鏡みたいにゆらゆらと
いろんな模様で溢れてる。
円が伸びたり縮んだり、
三角形が回ったり、
真ん中の方では
螺旋のように
ペイズリーが踊ってる。
魔法のくすりが効いてきて
眠りに落ちる少し前、
私はいつもこうやって、
模様のダンスを楽しむの。
(2020/3/27)
作品番号7-12
Untitled (“Veni”) Opus No.71(無題 作品No.71)
一行詩
Vita non est competition cum aliis, qui ex proelio tabulas suum.
(人生とは、他人との競争ではなく、自身との戦いの記録である。)
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243680134625812480?s=19
(2020/3/28)
作品番号7-13
Untitled (“Veni”) Opus No.72(無題 作品No.72)
一行詩
Ingemit quam peccatum quod laus laborat.
(自らの失敗を嘆くより、自分が頑張ったことをほめよ。)
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243802796618469376?s=19
(2020/3/28)
作品番号7-14
Untitled (“Veni”) Opus No.73(無題 作品No.73)
一行詩
Etiam parvus lapillus si pergit exaggerabant putat aliquando ad caelum.
小さな小さな石でさえ、積み上げ続けているならば、いつかは天まで届くはず。
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243880979690696711?s=19
(2020/3/28)
作品番号7-15
Untitled (“Veni”) Opus No.74(無題 作品No.74)
一行詩
Cum haec decernere, primum, utrum in mente sit proprio arbitrio sive fuit sive non cessabit.
(事を決断するときは、まず、自分自身の心が冷静であるか否かを判断せよ。)
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1243848101082742784?s=19
(2020/3/28)
作品番号7-16
Untitled (“Veni”) Opus No.75(無題 作品No.75)
電脳空間の中にはね
姿の見えない友達は
いっぱいいるの。
おなじなやみを
抱えて生きる、
たくさんのひとたちが。
そういうふうに、繋がることで、
大きな力になっていく。
リアルな世界で言えないことも
深く話が出来るから。
いろんな生き方
探せるようにおもうから。
(本作のみTwitterにて、公開済。)
https://twitter.com/DeoxyriboCo/status/1244185137438318592?s=19
(2020/3/29)
作品番号7-16
Untitled (“Veni”) Opus No.76(無題 作品No.76)
ヒトが未知のものに
出会うとき、
体の中では、もうすでに
小さな戦士が集まって
大事なひとをまもるため
一所懸命はたらくの。
敵の特徴覚えたり、
それにやられた
体のブロックそのものを
叩いて壊してやっつける
敵に向かって弾を投げ
集めて固めて排除する。
うまくいってくれたなら、
大事なひとは、まもれるの。
だけど、たくさん頑張って、
それでもできないときもある。
大事なひとをどうしても、
まもれなくって、くずおれる…。
やがて大事なひとをつくってる
ひとつひとつのブロックが、
ドミノ倒しの駒のように
一気に壊れて朽ちてゆく、
かなしいほどに一瞬で。
(2020/3/29)
編集後記
色んな形式で書いていたころです。諫言とまでは言えないものは、一行詩世言う形で発表します。
未だに未練がましい気持ちが残っていたり、他人の家の幸せがちょっと羨ましくなったり…。モヤモヤした気持ちはなかなか消えませんね。
この頃は夕方の「きしねん」君がよくでてました。訳もなく泣いてしまったり。とりあえずは独りを噛み締める事が多かったな。
人の考えている事は、書いてもらうなり、話してもらうなりしないとわからないです。その手段と証として、詩を書いていた事を感じでもらえたらいいかなと思います。
2021/4/22 DeoxyriboCo
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