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若丹連絡のローカル線と、インターアーバンのチンチン電車


川西池田~宝塚~福知山

川西池田から
丹波路快速│篠山口
クモハ225-6016

今日も今日とて、列車で出張。
もっとも乗り潰しも兼ねているので、真っすぐ行かないのが一癖あるというか・・・

大阪からの丹波路快速は225系初期型。
予想はしていたけど混んでいた。ドア横の補助席でまったり過ごす。
まあ乗っていくのは、2駅先までだからな…

10時16分、宝塚着。

宝塚から
特急こうのとり5号│城崎温泉
クモロハ286-6

宝塚でのトランジットの15分ほどの間で買い物を済ませ、

JR西日本の直流型特急車の標準となりつつある287系

やってきたのは287系の7連。
クモロハ(制御器付き電動車の2等・3等合造座席車)なんて形式、初めて乗った。
34分。発車。

福知山までだが、グリーン車を奢る。
e5489だと割と安く予約出来るので、前に乗った時もグリーンを選んだっけな…
生瀬を過ぎて、トンネル群を次々と通過。

気づいたら、もう道場に近いところまで…
六甲山系の荒々しい山肌が特徴的だ。

45分、三田着。
このあたりで、宝塚で仕入れた駅弁を食べてみる。

兵庫県南の名産を詰めた駅弁

淡路屋の「六甲山縦走弁当」
おむすび弁当ながら、しっかり幕の内要素は盛り込んでいた。

食べ終わったあたりで古市を通過。

夏から秋へと移り変わる丹波路が、中々美しい。

11時4分、篠山口着。
グリーン車からも数人が降りていった。
発車後は単線区間に入るが、足取りはなかなか軽い。

レールを軋ませながら、篠山川(加古川水系)沿いに川代渓谷を眺める。
地元の路線で、こんな景勝地があったとは気づかなかった。

こういう感じの風景を見ていたら、「明日仕事だけど、ゆっくり出来る時はゆっくりしておけ」って言われてるみたいな気がする。

23分、柏原着。
昼前とあってか、駅構内は静かだ。

石生を過ぎたあたりで山が遠ざかり、長閑な丹波の田園風景が広がる。

35分、福知山線の最北の駅かつ、兵庫県最後の駅でもある丹波竹田を通過。

分け入るように山へ入り、俄に車窓が鬱蒼とした草むらに囲まれる。
トンネルを抜けるとそこは京都府。「丹波」から「丹後」に入った。

福知山までの僅かな間だが、土師川が車窓の友だ。

43分、福知山着。
このまま城崎温泉まで乗っていきたい衝動に駆られるが、乗り潰しもあるので渋々降りる(笑)

福知山~東舞鶴

高架になってからの福知山駅には何度か降りているが、やはりというか地平時代の福知山駅を知ってる者からすれば「別の駅」のように思えてならない。名残と言えば、旧福鉄局の役所然とした建物くらいか。

南側も然りで、全然面影が無い。地平時代はヤードが広がっていて「鉄道の町」を思わせていたのに、全て再開発されて跡形もない。
唯一「鉄道の町」っぽいものを証明するものが、南口の前にあるC11の静態保存車くらいのものだ。

福知山から
普通│東舞鶴
クモハ125-6

やってきたのは、小浜線で活躍している125系。
「金ツル」・・・金沢支社の敦賀車両基地に所属する車両なのだが、福知山支社管内まで出張ってくる運用があるんだなと、旧国鉄の広域運用を彷彿とさせる。

2両目の真ん中あたりに陣取り、

幕の内弁当では無かったが、旨かった

先程、改札外のセブン・イレブンで買った「幕の内398」というコンビニ弁当でお昼。
何故これを「幕の内弁当」と言い張るのかが不思議だが、箸は進む。
17分、発車。

少し斜めに撮ったか・・・(笑)

すぐに福知山城が見えて、由良川を渡る。

軽やかなジョイントを響かせ23分、最初の停車駅である石原着。
乗降は僅かで、どこまでも静かだ。

30分、綾部着。
丁度、京都からの「特急きのさき号」も滑り込んできた。ジャンクションらしい風景だ。ここからは舞鶴線に入る。
34分、発車

すぐさま土師川を渡り、車体をガタピシ鳴らしながら舞鶴線へ。
山陰本線では軽やかに走っていたが、単線の舞鶴線になるとその足取りはやや重いように感じる。

仕事で舞鶴市内にはよく行くのだが、ほとんどがクルマ移動なので鉄道で行くのはかなり久しぶりだ。
見慣れた綾部近郊の風景も、列車から見るとなかなか新鮮だ。

43分、梅迫着。
「対向の列車を待ち合わせ致します・・・」
運転士からの案内のち、しばしの静寂・・・ややあって特急列車が横をすれ違っていった。
そしてまた、しばしの静寂のち発車…

少しウツラウツラして57分、西舞鶴着。
もう次が終点か…

しかしこの125系、飛ばし始めたら結構長続きしてまるで新快速に乗ってるかのような感覚に陥る。
線路は細く車体はガタピシ鳴るが列車は力強く、ジョイント音のリズムが気持ちいい。

13時6分、終点の東舞鶴着。

東舞鶴~敦賀

東舞鶴から
普通│敦賀
クモハ125-5

仕事で来たときにはしょっちゅう見ている東舞鶴駅だが、乗り換えの途中で見ると駅前に何も無い事に、意外と驚く。
厳密には居酒屋や家電量販店はあるのだが、食指が動く店が無いというか・・・
仕方がないので、ホームに戻って列車を待っていたら、

16分に125系2連が到着。
てっきり、先程の福知山からの125系がそのまま敦賀行きになるのだと思ったが…
車内はとにかく涼しい。東舞鶴の駅前はなんだか知らないがとにかく暑かっただけに、この涼感はありがたい。
38分、発車。
ちなみに東舞鶴の構内を出たらもう金沢支社で、隣の松尾寺までは京都府なのに、すでに線区的には北陸というのが興味深い。

松尾寺。学生が結構乗ってきた。
青葉山の直下にあるトンネルを抜けて福井県入り。
しかし、車窓は舞鶴あたりの風景とあまり変わらない。町勢としてはまだ「丹後」が続いてるのか。

57分、若狭高浜着。
まとまった乗降があり、同時に事業用の荷物が運転席に積まれた。

14時5分、若狭本郷着。
そろそろ舞鶴の勢力圏から外れ、純粋に「若狭国」になったあたりか。

若狭湾が美しい

次の加斗までの間で、思いっきり海に近づいた。
オマケにJR西日本のローカル線にありがちな、25キロ制限のおかげでゆっくり走っていることから、日本海の眺めを堪能できた。

勢浜。
こういう入江のある風景を見たら、何かほっこりとした気分になる。

ローカル線でもラッシュは普通にある

のんびりとした風景が続いたが、24分着の小浜で破られた。学生が大量乗車してきたのだ。
時間的にはもう少し後なのでは…と思ったが、近頃では地域によってその辺りの時間は、各々の裁量によって決まるのだろう。

3番線には電気を落とした125系が置かれていた。
多分、夕方のラッシュまで留置しているのだろう。
28分、発車。

東小浜を出ると田園風景が続く。
海と関係の深そうな小浜線だが、内陸に入り込むこの辺りは田園地帯を行くローカル線の風景そのものだ。

42分、上中着。
近江今津へのJRバスの連絡駅だが、それらしい客はなさそうだった。
JRバス自体、小浜駅から出ているのでそちらから乗る方が何かと便利なのだろう。

少し居眠りをしていて、気づいたら十村。
ここで小浜からの学生がまとまって降車。そして小浜方面行きの列車とすれ違った。

15時3分、三方着。
若狭町の玄関口らしく、乗ってくる客がそこそこある。

隣の気山ではさらに高校生の集団が乗車。
近くの県立美方高校からの通学利用の学生達、ということか。

11分、三方五湖のゲートウェイにあたる美浜着。
今回はそういう観光客は居なかったが…

粟野で大量下車。
敦賀市内ではあるが、それほど人家がある風でもないし…と思ったが、粟野出発後にそれなりに民家があったので、これだけ利用が集中するというのも納得がいく。
最後の停車駅・西敦賀を過ぎ、

北陸本線と、新幹線高架下への連絡線を見ながら、

34分、終点の敦賀に到着。

敦賀~武生

敦賀から
普通│福井
クモハ521-44

一週間で2回乗る事になったハピラインふくい

発車15分前だったが、結構な行列ができていて結局乗車後も立ちっぱになった。
521系2連で、先日乗ったときと似たような感じだ。
16時6分、発車。
デッドセクションからの北陸トンネル入り。
いつ通っても、このトンネルの長さには驚かされる(約14km)

北陸トンネルを抜けて南今庄着。
ホームに1人いるだけ…


今庄。
道元禅師史跡という、なかなか謂れの深そうな看板が目立つ。

湯尾に残るJR西日本タイプの駅名板。
ハピラインのロゴが貼ってあるものの、置き換えを免れてる貴重な一品。

しかし何と言うか…小浜もこのあたりも同じ福井県なのだが、車窓の雰囲気はガラッと違う。やはり「越前」と「若狭」は違う国なんだな、と感じさせる。

37分、武生着。
今回はここで下車

たけふ新~田原町・福井城址大名町~福井駅

ハピラインの武生駅から、福井鉄道のたけふ新駅までは歩いて5分。
スーパーマーケットがあるので、地元利用者は乗り換えついでに・・・と言う感じで使っていそうだ。

たけふ新から
急行│田原町
776

特に何に乗るという予定はなかったが、ふと発車案内を見ると「急行」に乗れるようなので、試してみる。

57分、入線。
駅員が客が降りたのを確認して改札。

元名鉄美濃町線あたりで使っていた2両編成の電車だ。
乗ってみると、意外と狭い。路面電車由来の車両なので、当然と言えば当然か。

これから乗る福武線は、路線名から判るように福井と武生(現・越前市)を結ぶ私鉄路線で、地元で言えば大阪と神戸を結ぶ阪神や阪急のような「インターアーバン」(都市間連絡鉄道)と何ら変わらない。
阪神間とはパイの大きさが違うとは言え、路面電車タイプの車両でインターアーバンに挑むという姿勢に驚かされる。

このステップも、ある意味福鉄の「名物」と言える
17時2分、発車。

最初の停車駅、北府(きたご)
同社の車庫があった。

謎構造物はポイントへの着雪防止

家久手前で、福鉄名物の分岐器スノーシェルターと遭遇。
雪が降っている時は威力を発揮する施設だろう。しかし夏場の今は、その由来を知らない人にとっては「謎」な構造物であろう。

その家久で、たけふ新行きの急行とすれ違い。

フクラムのフロントフェイスは、どことなく流し目の様相だ

13分、西鯖江着。
同社の低床車「フクラム」とすれ違い。今乗ってるこの電車よりは次世代にあたる形式で、今乗ってる電車からするとカッコ良さが際立っている。

通過駅の三十八社でたけふ新行きを待たせて、こちらは通過。
路面電車は「速い」とは言い難いゆっくりとした乗り物、といったイメージが先行しているが、その路面電車が急行運転で快調に飛ばすサマは乗っていても痛快だ。

26分、浅水(あそうづ)
先ほどの北府といい、難読駅が結構ある。

最後の通過駅・花堂からは複線になる。
34分、赤十字前。ここからは各駅停車になる。

商工会議所前手前から路面区間に入り、ここからはチンチン電車然とした走りに…
44分、福井城址大名町着。
福井駅方面の支線乗り換えポイントで、皆が皆乗り換え客って訳ではなさそうだが、降車がかなりあって車内は閑散と…この電停がこの路線のターミナルみたいなものか。

仁愛女子校前を過ぎて、左に大きくカーブし

51分、終点の田原町に到着。
えちぜん鉄道の三国芦原線の乗り換え駅で、日中は福鉄線からえちぜん鉄道へ乗り入れる便が設定されている。
単なる「チンチン電車」の範疇を越えた、なかなか先進的な取り組みを行っているようだ。

福井城址大名町から
普通│たけふ新
F2001-3

ホテルに荷物を置いて、残っている福井駅への支線に乗るとする。

やってきたのは、同社の低床車で最新鋭の「フクラムライナー」だ。
3両編成の連接車で、淡い空色のロングシートが都会的だ。
50分発車。

こんな取っ手は初めて見た

吊り革の取っ手がカニを模したものというのも、なかなか遊び心がある。
面白いのは2両目。何故かシートが一段高いところに設けられている。
車両の構造に起因するのだろうけど、低床車というのは色々と制約がありそうだ。
大名町を出るとおもむろにカーブして、駅めがけて進んでいく。
単線になって商店街のような通りを走り、

59分、福井駅に到着。
ここを終点とする列車はなく、田原町から福井駅経由でたけふ新へ行く系統と、たけふ新から福井駅経由で田原町へ、という2系統で構成されているようだ(但し、たけふ新から田原町(逆も)への直行系統もあるので注意)
【令和6年9月20日乗車】

【完乗】JR西日本 福知山線
         舞鶴線
         小浜線
    福井鉄道 福武線
         福武線(駅前線)

JR西日本 福知山線 川西池田~福知山 95.5km
     山陰本線 福知山~綾部 12.3km
     舞鶴線 綾部~東舞鶴 26.4km
     小浜線 東舞鶴~敦賀 84.3km
ハピラインふくい ハピラインふくい線 敦賀~武生 35.1km
福井鉄道 福武線 たけふ新~田原町 20.9km
     福武線 福井城址大名町~福井駅 0.6km

小計 275.1km

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