廃止からの「復活」を見せた鉄道路線
可部線は、もともと可部以北は三段峡まで路線が伸びていたが、2003年12月に廃止された。
が、可部近郊では地味ながらも旺盛な再開活動が実を結び、2017年3月に可部から2駅(河戸帆待川・あき亀山)が開設延伸され運行再開された。
一度廃止された鉄道路線が、後年復活するという稀有な経歴を持つ。
あき亀山から
普通|広島
クモハ226-88
仕事が終わって、広島市内への戻りついでに乗り潰し。
あき亀山から乗車。開設されて7年が経つが、構内はまだ真新しさを感じさせる。12時22分、発車。
それほど飛ばすでもなく、ゆっくりと進み
26分、可部着。ここであき亀山行きとすれ違い。
打ち捨てられた古いホームが印象的だった。
28分、発車。
中島を過ぎて太田川を渡る。並行する国道のトラスがキレイだ。
上八木、梅林と結構短い感覚で駅が続く。
出自が私鉄(可部軌道、広島電気)なのでこういう感じになったようだ。
山陽自動車道をくくり、アストラムラインの高架が見えたら大町着。駅自体は狭く民家が沿道に押し寄せているが、交通の要衝っぽさは感じる。
45分、古市橋着。
緑井行きとすれ違い。あき亀山行きの時点では30分に1本という感じだったが、このあたりだと途中止まりも含めて15分に1本くらいはあるということか。
安芸長束を過ぎ、
三滝で最後のすれ違い。
これまで平野然としていた風景に山が入りだして、思わず見上げる。
程なく再び太田川を渡り、横川着。
可部線としてはここが終点だ。
山陽本線に入り、新白島。
アストラムラインの駅と接続しており、可部線とアストラムラインは立派な競合関係にあるようだ。
13時4分、終点の広島着。
かつては旧型国電が幅を利かせ、それこそ「私鉄然」とした雰囲気があったと聞く。
今は大きな車両が、窮屈そうに家々の間をすり抜けていくサマになってアンバランスさを感じる一方で、廃止路線の復活というタイトルを持つ路線として、ちょっとした「名物」として存在し続けると思われる。
【令和6年10月22日乗車】
【完乗】JR西日本 可部線 横川~あき亀山
JR西日本 可部線 あき亀山~横川 15.6km
山陽本線 横川~広島 3.0km
小計 18.6km