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富山のJR「飛び地」路線乗り継ぎと、雨天強行軍の路面電車乗り潰し

外に出るとまだ薄暗い。
今日は雨模様という事で、こんな日を休みにした自分を恨む。


川西能勢口~大阪梅田

川西能勢口から
普通│大阪梅田
1615

連休中日ということもあってか、車内はまだガラガラだ。
今回の旅程で音声メモを試しているのだが、ついフリック入力にしてしまい戸惑ってしまう。かなり大きな声で話さなくてはならないし、出来上がった文章は誤字脱字が多い。
雨が近いのか、ドアが開くたび湿気が入り込んでくる。
十三まで携帯電話の動画を見て過ごし6時34分、十三着。

淀川を渡る車窓も、川西同様に鉛色だ。
まあ、こんな休暇もあっていいだろう。

50分、大阪梅田着。

大阪~敦賀~富山

大阪から
特急│サンダーバード3号
敦賀
サハ682-4310

乗る前に現金を手元に持っておこうとATMを探すも、見つかった1台はキャッシュカードが使えない時間帯にあったようで、あえなく断念。
54分、入線
考えてみると新幹線が開通してからサンダーバードに乗ることが多くなった。

指定された2号車は、大阪発車時点でだいたい10人前後・・・といったところか。
7時、定刻発車。

淀川を渡る車窓は、なんとなく明るい空をしている。
3分、新大阪着。2人ほど乗車してきた。
時間が経過した分、空は明るくなってきているが鉛色の空はより濃くなったような気がする。
吹田駅を通過したあたりで、朝食の駅弁を食べる。
駅弁を食べてる間に14分、高槻着。ホームに人が並んでいたが、この特急の客ではない模様。
淀川対岸の男山を見ながら京都府入り。向日町辺りで駅弁を食べ終わる。

京都着。もう少し京都らしい風景はなかったのか(自問自答)

27分、京都着。
「サンダーバード」の運行区間が短縮されて数ヶ月経つが、未だに京都の次が終点の敦賀であるということに、まだ違和感がある。
ここからはそれなりに乗ってきたが、通路側はまだ空いている。
湖西線に入って大津京、唐崎あたりまでは京都の続きのような風景だが、

曇天のためか、琵琶湖も鈍色だ

そこを過ぎると、一気に琵琶湖に近づく。
49分、近江舞子を通過。

8時1分、近江今津を通過。
この駅始発の京都行きの普通列車を見て、いよいよ北陸に入ることを実感する。

11分、近江塩津を通過。直後に貨物列車が通過していった。
あと数分で終点か・・・

敦賀着。この風景も見慣れてきた

22分、敦賀着。
わっと乗換階段に並ぶ風景も、だいぶ見慣れてきた。

敦賀から
つるぎ4号│富山
W726-221

急いでいる時はこのコンコースの広さが辛い・・・

コンコースのコンビニでATMを見つけ出金したり、 ここまでの指定券を改札で無効扱いしてもらったりしたら・・・結構時間がカツカツになった(笑)

ギリギリ間に合った・・・

ホームに上がると時間がギリギリだったので、9号車あたりから乗車・・・
車内を早足で移動し、指定された4号車につく頃には汗がダラダラ出ていた。
31分、敦賀発

新北陸トンネルの中で片付け物をしていたら、いつの間にか越前たけふに到着していた。
次の福井には52分着。追い抜きのための長時間停車とかが無いせいか、各停タイプの列車に乗ってるような気がしない。

こういう空を見ると「秋」を感じる

九頭竜川を渡る。
ネットの天気予報によると、北陸も関西同様に天気が悪いはずだが実際は日も差して暑いくらいで、ところどころ青空が見える。
石川県に入り、

小松手前で比較的大きな池を発見。
携帯の地図で確認すると「木場潟」という池だそうだ。何回も通ってるはずだが、初めて見たような気がする。

9時16分、小松着。
ぽつぽつと客が降り始める。

28分、金沢着。
ほとんどの客が降りていった。「つるぎ」は実質的にかつての特急「加越」的な、金沢と福井の間の利用客向けの列車ということか。

その証左として、車内に残っているのは10人いるかいないか、だった。
金沢と富山の間のトンネルを抜けて富山県へ。
新高岡を出て、

神通川を渡り、ダイナミックに上り線へ転線して

53分、富山着。
金沢や敦賀ほどの「わっ」とした感はなく、静かな降車風景だった。

富山~高岡~城端

富山から
普通│高岡
クモハ521-23

富山駅でちょっと小腹満たしに・・・と、名物のおにぎりを買おうと駅弁屋のカウンターに並んだら、初老の女性軍団に割り込まれて一気に購買意欲がダウン。
結局、コンビニのおにぎりでごまかす。

高岡行きは521系4連。JR時代も区間列車はあったが三セク化以降は増えたような気がする。20分、発車。

おにぎりを食べてながら、こういう胸の空くような景色を見ていたら、先ほどの腹立たさなんてどうでもよくなってくるから不思議だ。

こういう「瞬間」に、今自分が乗っているものが判らなくなる事がある

50分、小杉着。
第三セクターの鉄道にはなったが、構内の雰囲気はまだ「国鉄」のままだ。

広告「ジャック」は首都圏あたりではよく見かけるが・・・

そういえば、車内は地元の大学の広告綴りで「ジャック」されていた。
こういう芸当も、地元の鉄道会社だからできることか・・・
庄川を渡り、

38分、高岡着。
カットを撮ると、既に折り返しの富山行きに幕が変えられていた。

高岡から
普通│城端
キハ40-2078

高岡で「タラコ」の群れを眺めて、否が応でもこの先の列車に期待が集まる。
そして1番線の城端線ホームにいたのは、

ここだけ「国鉄」な雰囲気だ

紛れもなく「タラコ」ことキハ40だった。
2両ともキハ40で国鉄時代の風景だと言われれば、そのまま信じてしまいそうだ。
車内は地元客が結構いたが、スーツケース組も何組かいた。
59分、発車
ドルルル…と低い唸りを上げながら、あいの風とやま鉄道線から分かれて家々の間をかき分けるように走る。

11時4分、新高岡着。
半分ほどが降りていく。新幹線利用と地元客が半々くらいか。
そしてボックスが空いたので、そこへ移動。

今年のお米の出来はどうだろうか・・・

沿線の稲田もなかなか立派な穂をつけており、ほんとに黄金色だ。
14分、戸出着。

列車のすれ違いのない、漫然とした停車だった。
でも何か、この間延びした雰囲気は好きだ。

25分、砺波着。
6分停まるとの案内で改札を抜けてみたが、特に何もなかった。

すれ違う列車もキハ40だ

ホームに戻ってしばらくすると、高岡行きとすれ違う。
どこまでも長閑だ。

今年は何回この扇風機に世話になったかな・・・

ふと天井を見たら扇風機が回っている。
数ヶ月前ほどの暑さは無いが、それでも涼は求めたい・・・こういう時にこの扇風機はありがたい。

ふと列車が停まる。後ろを振り向くとそこには「東石黒」の駅名板が…
特にどうと言うことはないのだけど、振り返ると駅名板があるというシチュエーション、嫌いではない。

なかなかレトロチックな駅名板が残る
そしてここでも「タラコ」同士のすれ違いが・・・

福光で最後の列車のすれ違い。
ホーローびきの駅名板が残る、なかなか渋い駅だ。

山向こうは降ってそうな重そうな空だ

空は今にも泣き出しそうな雰囲気だが、景色はどこまでも長閑でこのあとが悪天候であると言われても、どうにも想像しにくい。

しかし、フロントウインドウにはすでに雨粒が…

城端着。草生す線路が終着っぽい

12時、終点の城端に到着。
観光客と帰省客が半々くらいの割合か。パラパラとホームに降り立った。

富山の地方部の住宅を見ていると、一角に樹木を数本植えているのをよく見かける。
どういうことかと調べたら、家を建てたときに苗を植えて立派な樹木になった頃に建て替えの材料にするとも、風雪を避ける意味でしっかりとした樹木を植えるとか・・・なるほど、北国らしい知恵である。

城端~高岡~氷見

城端から
普通│高岡
キハ40-2076

市街地のスーパーへ往復したが、それでも発車15分前には戻れた。
汗だくだくにはなったが(笑)

ここまで乗ってきた列車と同じ列車で、いわゆるトンボ帰りをする。
12時45分、発車。

丁度昼時なので、富山駅で買った駅弁で昼食とする。
「雷鳥の歌」という幕の内弁当だ。ますのすしで有名な業者が調製した弁当だが、真面目に幕の内弁当を考えているな・・・という感じだ。
その駅弁を食べて終わると福光に到着。

途中の砺波でやたら待つな…と思ったら、城端行きが遅れているとの事。
携帯の充電時間と割り切って、単純に車窓を楽しむ。

そしてウツラウツラして、気がついたら新高岡…道理で賑やかなハズだ。

41分、高岡着。
隣には城端行きが並んでいた。

高岡から
普通│氷見
キハ47-1134

砺波での遅れは、高岡駅での待ち時間で何とか吸収し、

向こうも「タラコ」、こちらも「タラコ」

今度は「ヨンナナ」で氷見へ。
ヨンナナだけに13時47分、高岡を発車。

越中中川を過ぎて55分、能町着。
使われなくなった貨物ヤードの、赤錆びた感じが「侘び寂び」を演出しているようだった。

次駅の伏木にも小規模ながら、ヤードがあったようだ。
氷見線は現行の高岡貨物ターミナル以外にも、かつては貨物扱いの多かった路線であることを今更ながら知る。

曇天の富山湾の眺めも、これはこれで良い

雨晴手前で富山湾の海岸線に出る。
曇天だが、茫洋と広がる風景は確かに一幅の絵になる。

雨晴着。
海岸線沿いの駅ということで、写真で見るよりフォトジェニックな雰囲気がある。

幅広のホームに深い屋根・・・そこには「国鉄」が確かにある

14時17分、終点の氷見着。

氷見~能町・・・米島口~越ノ潟

氷見から
普通│高岡
キハ47-36

氷見滞在7分で折り返し(笑)
まあ今回は乗り潰しがメインなので…と言い聞かせ、乗ってきた列車で折り返す。

今度はキハ47でも、オリジナルに近い初期ロット車。
といっても、車内はかなり改善されているが。
24分、氷見発車。

車内はラフな格好の学生が結構いる。連休を利用として富山で休暇、といったところか。
32分、雨晴着。

ホームからすぐ海岸に出れるってのは、観光客誘致という点においてなかなか強いアドバンテージを持っているような気がする。

また国道側にもこの駅の近くに道の駅雨晴という施設を設けており、こちらは場所を高くして眺望を良くしている。
雨晴海岸の眺望という観光資源を、両者が十二分に活用している様子が見て取れる。

伏木で「ベル・モンターニュ・エ・メール」とすれ違い。
金沢支社のリゾート列車なのだが、乗れたのは過去に城端線での1回のみ・・・なかなか乗る機会が無いのが辛いところ。

45分、雨が降りしきる能町に到着。
雨でも「タラコ」はよく映える。

米島口から
普通│越ノ潟
7071

能町で氷見線を降りて、小雨になったところで万葉線の電停へ。
最寄りの新能町電停はすぐだったが、買い物があったのでその先の米島口まで歩いた。
買い物を済ませたら、なんと大雨。
這々の体で電停に戻ると、もう外にいるのも憚られるぐらいの大雨…

「チンチン電車」のイメージ通りの電車がやってきた

心細くなりながら、ようやくやってきた越ノ潟行きに乗車。高岡駅〜米島口が未乗になるが、仕方ないか・・・
来た電車はレトロチックなカラー。

ある意味「大名旅行」か・・・

そしてここで客が降りて、僕一人の貸切で発車…

最後尾の運転台を見る…うーん、レトロだ。
能町口、新吉久と停まるも乗車はなし。客がいないためキンキンに冷えた車内がありがたい事この上ない。
しかし、この雨は一体いつまで続くのだろうか。先ほどの店で傘は買ったがそれとて万能ではないから、心細さには変わりない。

秋が近づいているのに、まるで盛夏のような風景・・・

16分、中伏木着。誰も乗ってこず。雨はまだ強い。

六渡寺で高岡駅行きとすれ違い。

「千と千尋の神隠し」で、海上を走る列車のようなシチュエーションだ

庄川口手前で庄川を渡る。
雨模様の景色の中だと、まるで海の上を走ってるようだった。
新湊の市街地を走り、

中新湊で再び高岡行きとすれ違う。すれ違う電車がすべて新型というのはどういう運のめぐりあわせか(笑)
そう言えば、雨がやや弱くなったか・・・

越ノ潟到着前の車内。ついに僕以外に乗車は無く、

近代的な構造物と古めかしい電車の並びという、時空を超えた「邂逅」

15時34分、終点の越ノ潟着。

越ノ潟からは無料の県営渡船に乗船。
電車を降りてわずか30秒ほどの乗り換えでもずぶ濡れに…まあ仕方ないか。

堀岡港に着き、目の前の新港東口からバス…と思ったらまた豪雨。
ズボンがびしょ濡れに…で、堀岡港のターミナルに入った途端に雨が止む…何とも天邪鬼な空に振り回されたものだ(笑)
16時過ぎの地鉄バスで東へ。富山駅行きなので終点まで乗りたくなるが、ここはこらえて四方口で下車。

コンビニで涼と食を補給し、蓮町行き地鉄フィーダーバスに乗車。
小さなバスだが、こんな雨降りの中でもかくしゃくと走ってくれるので心強い。

蓮町~岩瀬浜~グランドプラザ前

蓮町から
普通│岩瀬浜
9002

久しぶりの富山港線だ。
富山ライトレール時代には何回か乗った路線だが、富山地鉄に合併されてからは初めてだ。

悪天候時の公共交通機関の「灯り」の安心感たるや・・・

やってきたのは、少し前に開通した循環線用のセントラムだった。
合併してから地鉄もポートラムも特に区別なく運用に入っているようだ。

萩浦小学校前という電停に停車。
ライトレール時代にはなかった電停だと思ったら、かつての「大広田駅」が改称されたとの事。

しかし、路面電車とは思えないシートが並んでいる。さきほどの万葉線レトロ電車とは別世界の電車のようだ。
東岩槻、競輪場前と進み

17時半、終点の岩瀬浜着。
ちょっと雨は弱まったかな…

岩瀬浜から
普通│グランドプラザ前
9002

岩瀬浜滞在、わずか2分(笑)
乗務員も慌ただしくエンド交換をしていた。
32分。発車
次の競輪場前でまとまった乗車あり。国鉄時代は臨時駅、JR時代になって定期化されたが、活用されだしたのはライトレール転換後になってから。
萩浦小学校前で岩瀬浜行きとすれ違い。路面区間はまだまだ先なので、このあたりだけ見ると北九州と直方を結ぶ、筑豊電気鉄道に似たものを感じる。

41分、城川原着。
列車待ち合わせと乗務員交替のため、長めに停車。

富山ライトレール時代にはここに車庫があり、それ以前にさかのぼると国鉄時代にルーツを求めることが出来て、直流車専用の富山港線専用の車庫があったとの事。
旧型国電だった車両基地に、最新鋭の路面電車がいるという風景もなかなか因縁めいたものを感じる。
45分、発車。

奥田中学校前から路面区間に入り、永楽町へ。龍谷富山高校前という本題がついていた。
車内は立ち客を僅かに出しており、シートはほとんど埋まっているといった状況。

新幹線を降りたら1分ちょっとで路面電車、というのはなかなか「強い」

18時、富山駅着。
富山ライトレール時代は、ここから少し離れた「富山駅北」で当然ながらごっそり降りていたが、今は当然というか乗り通す客が多い。
地鉄と富山ライトレールの合併は、必然的なものだったと言える。

富山駅から支線に入り9分、丸の内着。
乗り換えなしで富山の中心地にいるんだなと思うと、少し感慨深い。

富山都心線に入り、グランドプラザ前で下車。
電車はこのまま西町を回って本線経由で富山駅へ。そして岩瀬浜へ向かう。

この後、市内電車各線に乗りたかったが、雨で体力を持っていかれたようで断念。
【令和6年9月15日乗車】

【完乗】JR西日本 城端線
         氷見線
    富山地方鉄道 富山港線

阪急電鉄 宝塚本線 川西能勢口~大阪梅田 17.2km
JR西日本 東海道本線 大阪~山科 48.3km
     湖西線 山科~近江塩津 74.1km
     北陸本線 近江塩津~敦賀 14.5km
     北陸新幹線 敦賀~富山 183.7km
     城端線 高岡~城端 29.9km
     氷見線 高岡~氷見 16.5km
あいの風とやま鉄道 あいの風とやま鉄道線 富山~高岡 18.8km
万葉線株式会社 万葉線 米島口~越ノ潟 8.5km
富山地方鉄道 富山港線 富山駅~岩瀬浜 7.7km
       支線 富山駅~丸の内 1.0km
       環状線 丸の内~グランドプラザ前 0.7km

小計 420.9km

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