ゲームにおける「コンセプト」と「概要」の違い
こんにちは、現役ゲームプランナー電子のレンジです。
僕は専門学校でゲームプランナーになる為に
勉強をしていたのですが、一番最初に躓いた疑問で
「コンセプトの書き方がわからない」と疑問がありました。
そもそも大半の人は、「その横文字何?」というところから始まる思います。
これ学校にもよりますが明確には教えてくれず「そのゲームにとって一番大事なこと」
みたいなフワッとした言い方しかされないこともあります。
その疑問を解決すべく、今回は
ゲームの「コンセプト」と「概要」って何が違うの?
というテーマで記事を書いていこうと思います。
この記事を読むことで
コンセプトとゲーム概要を考える時の違い
が明確にわかる様になり、「コンセプトとゲーム概要が一緒のことを書いている」
という現象がなくなると思います。
では本題です。
■コンセプトとゲーム概要の関係性
結論ですが、僕はコンセプトとゲーム概要は
達成目標(コンセプト)と達成方法(ゲーム概要)だと考えています。
コンセプトに合っていないゲーム概要だとそもそもズレているという話になります。
また、この考え方はゲームに限っておらず、
商品を考える上で必ず基礎として知っておいた方が良い考え方です。
靴で例えた場合、夏用の涼しい靴というコンセプトであれば、布が少なく風邪通しの良いサンダルやメッシュの靴が達成方法になります。
そんなイメージです。
■コンセプトの考え方
ではコンセプトは具体的にどう考えるのか?を説明していきます。
上で書いた様にコンセプトとは
達成したい目標や方向性のことを指しています。
なのでコンセプトの考え方として簡単に大枠を決めるおすすめの方法は
「誰に」「どんなことを体験して欲しいゲーム」
なのかを文章化するのが良いです。
このタイミングで「誰」が出てきますが、これが「メインターゲット」にあたります。
「誰に」の部分は必須ではない場合もありますが、基本は一緒に考えることになると思います。
「どんな」の部分はそのゲームを通して達成したい体験部分です。
体験になるのであれば
1.「大空を自由に飛び回る疾走感のある体験」とか
2.「緻密に練った作戦がうまくいった気持ち良い体験」とか
体験ではない物としては
1.「○○シリーズをさらに広い世代の人に面白いことを知ってもらう為のゲーム」とか
2.「新しいプラットフォームの機能を活かしたゲーム」とか
そのゲームで達成したい事や方針を記載することになります。
補足ですが、上記に記載している内容は、かなり簡単にわかりやすい例として書いています。
また、その上で
・誰にこのゲーム体験をして欲しいのか?
・その誰かは本当にその体験を求めているのか?
・その体験をしたことによってどんな感情を得られるのか?(物によっては必要)
という内容をしっかりと考えると、説得力のあるコンセプトが出来上がります。
コンセプトを考えるときはメインターゲットとセットで考えましょう。
■ゲーム概要の考え方
次にゲーム概要考え方について説明していきます。
といってもゲーム概要はコンセプトが出来ていればほぼ終わったも同然です。
要するに
コンセプトで書いたテーマをどうやって消化するのか
を考えて書けば良いです。
書いたコンセプトが
「大空を飛びまわる疾走感のある体験」であれば
1.「鳥になって街中を飛びまわるゲーム」や
2.「戦闘機に乗って大空で敵を撃墜するゲーム」など
上記のどちらでも達成が出来ます。
なのでそこからは自分の好きなジャンルや
作りたい内容を選ぶと良いと思います。
また、そこで指標になるのが
コンセプトの時に決めた「ターゲット」です。
今回のターゲットが
「20代〜30代の戦争に関する歴史が好きな男性ユーザー」
とかであれば、戦闘機で闘うゲームの方が題材として合っています。
もし、ターゲットが
「10代〜30代の女性ユーザー」
とかであれば、鳥になって街中を飛びまわるゲームで雛の為に餌を探して飛びまわるゲームの様にした方が題材として合っています。
この様にゲームの概要は、ある程度コンセプトとターゲットから考えることが可能です。
ゲーム概要はコンセプトから考えられます。
いくつか概要が出た場合は、ターゲットからどれが良いか判断しましょう。
■まとめ
今回はここらでまとめます。
コンセプトとゲーム概要の違いは
コンセプトはそのゲームの目標
ゲーム概要は目標を達成するための方法
というそもそも記載する目的が違います。
考え方は
コンセプトでユーザーに体感させたい内容を考えてから
その体感させることのできるゲーム概要を考える
という形で考えるとうまくいきます。
図解するとこういう感じですかね。
ゲームプランナーはコンセプトをなどを把握しながら
仕様をどんどん発信する必要があるので、
必ずこの内容は理解しておくと企画書を書く時や、
プランナーとして働く上でも良いと思います。
■終わりに
今回、ゲームの企画書を書く上でコンセプトとゲーム概要の違いについて考えながら記事を作成してみました。
最初に書きましたが、これはゲームだけではなく
様々な事で利用できる考え方だと思うのでぜひ身に付けてみてください。
ではこのへんで。