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「香害」について

香り付き柔軟剤による香害こうがいで、吐き気や頭痛などの症状を医師へ相談する人が増えているようです。そんな記事がYahooニュースに載っていました。香害は公害を意識したネーミングなのでしょうが、その原因を明確にしているところが秀逸です。

私は臭いに敏感で、玄関先でその日の夕食を当てられるくらいの嗅覚を持っています。そのため、匂いがきつすぎるデパートの化粧品売り場が苦手です。しかし幸いなことに、吐き気や頭痛までの症状は出ません。

かなり前から、化学物質過敏症という症状が認知されています。これは有機溶剤などの化学物質に体が過剰に反応して、吐き気や頭痛を引き起こす症状です。花粉は小さいながら、顕微鏡レベルなら見ることもできますが、化学物質は通常の顕微鏡では見ることは出来ません。そのため、この症状とは無縁な普通の人からは「そんなこと無いでしょう?」と疑いの目を向けられたりします。

最近は良い匂いのする洗剤や柔軟剤が増えてきました。ほのかに香る良い匂いは、心に安らぎさえ与えてくれます。しかし、この”匂い”が体調不良の原因にもなっています。匂いに悩んでいる人たちが問題視しているのは、香りを微小なマイクロカプセルに包んで長続きさせる製法です。小さなカプセルに入った香りの成分は、少しづつカプセルから出ていくので、香りを長続きさせることができます。

これは、匂いが好きな人には良い技術です。しかし、匂いが苦手な人にとっては最悪の技術です。天使は悪魔にもなり得るのです。まずは、匂いの元となる化学物質が苦手な人達がいることを意識して欲しいと思います。

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