真っ赤な太陽は本当か? 色の共通認識
”真っ赤な太陽”という言葉は、小説や歌詞などにも使われるように、日本人にとっては当り前の共通認識です。幼児にお日様の絵を描かせれば、多くの子供が”赤いお日様”を描くでしょう。私も子供の頃は、何の疑いもなく、太陽は赤く塗っていました。
しかし、”海外の太陽”は色が違います。タイトル画のように、海外では”黄色い太陽”が一般的です。物の色については、その国の文化が大きく影響しています。日中の太陽は眩しすぎて直視することができません。そのため、何色なのかがわかりません。日本の太陽が赤いのは、夕焼けの時の”赤い太陽”の影響を受けているのでしょう。
虎の毛皮の色も、日本とアメリカでは認識にずれがあります。日本のトラは黄色に黒い縞模様ですが、アメリカではオレンジ色に黒い縞模様です。阪神タイガースの団旗は”黄色と黒”ですし、子供に人気の虎のキャラクターである”しまじろう”も黄色&黒です。
しかし、アメリカでは虎はオレンジ&黒というのが共通認識です。その証拠に、クマのプーさんに出てくるティガーはオレンジ色をしています。同じ動物なのに、国によってこれほど認識が違っているのです。日本の虎が黄色なのは、江戸時代の日本画のせいかもしれません。日本には虎は生息していませんから、江戸時代の絵師は伝聞をたよりに虎の絵を描きました。そのため、虎の色がオレンジ色に近い実際の色より少し薄い、黄色になったのかもしれません。これは私の勝手な想像です。
文化による色の違いがよく分かるのが、虹の色です。虹の色は、国によって2色から7色と幅があります。LGBTQを表わす旗の色は虹色ですが、色の数で言えば6色です。
私の田舎では、アカやアオの守備範囲が広かったように思います。大雑把ですが、アカの範囲は”赤紫からオレンジ色”で、アオの範囲は”藍色から緑色”です。私の田舎だと、昔なら虹は3色か4色くらいの認識だったかもしれません。