外来語の誤用の例でよく出てくるのが『デッドロックに乗り上げる』という表現です。dead lockは”壊れた鍵/行き詰まり”のことですから、”乗り上げる”という日本語とは結び付きません。これは、lock(鍵)をrock(岩)と勘違いした誤用です。日本には別の表現で、『暗礁に乗り上げる』というのがありますから、lock/rock⇒岩⇒暗礁⇒乗り上げる、のような発想になったのではないかと想像します。
英単語には、lock-rockのように一文字違う単語が少なからずあります。LとRの違いでは、lice(シラミ)-rice(米)、elect(選ぶ)-erect(建てる) などがその例です。日本語でも、一字違うと違う意味になる言葉はたくさんあります。
『福は徳なり 河豚は毒なり』や『刷毛に毛があり 禿に毛はなし』というのは、良く出来た表現です。この場合は、濁音の有る無しでの意味の違いがクローズアップされています。その他にも、ほんのちょっとの違いですが、意味が大きく異なる場合があります。
エフエム東京/エスエム東京
サンビキの子豚/マンビキの子豚
イチマツの不安/イチモツの不安
最後は大喜利みたいな駄洒落で、エレガントではありませんが、言語感覚を磨くために、似通った音を探してみるのも面白いかもしれません。
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