№342 失敗を因数分解する。
失敗について、ゆるく分解して考えてみる。
失敗したくないよなー!!
失敗する事が怖いよね!と感じる人は多くいて
無意識のうちにボクたちは失敗を恐れてしまいます。
そんな自分の背中を、自分で押しましょう。
それにはこのおまじないが一番有効です。
「失敗を前提で1からはじめる」
できない、無理、怖いという気持ちは、
「失敗してもいいよね!」
とルールを変更した途端に、意味がなくなります。
できなくていいのです、失敗が前提なんですもん。
無理でいいのです、失敗してもいいじゃない。
怖いという、その気持ちを分解したら、
「失敗したらどうしよう」という恐れが
ひそんでいるのではないでしょうか?
失敗してもいいとなると、人は自由になります。
逆に言うと、失敗しないというのは
単なる無駄だとボクは思うのです。
たとえば、「この町の名物を新しくつくろうぜ!」というときに、
もうすでに町の名物になっている伝統菓子を
失敗せずにたくさんつくったところで、
なんの意味もないのです。
成功でもないし、失敗でもない。
「伝統菓子をつくる」というその行動があっても
なくても状況は変わらないし、誰も困りません。
喜ぶ人はいるでしょうが、
「新しい名物ができてよかった」
という喜びではありません。
いっぽう、
「町の名産のタケノコとサクランボで、食べたことがなかったようなお菓子ができないかな?」
と試してみて、
「これはひどいよね」
という大失敗をしたのなら
それはそれで、大きな収穫になります。
「タケノコとサクランボでは、おいしいお菓子ができないよね!」
という答えが見つかったんですもんね。
これはあくまで、下らないたとえ話ですけど、
「タマちゃん、現実はこれほど単純ではないぞ!」と思うかもしれません。
しかし、たいていのことは、
これほど単純だったりするのです。
それに気がつくべきだとボクは思いますし、
知ってしまえば、失敗が怖くなくなり、
1からはじめる勇気が湧いてきます。
世の中の失敗で一番大変なのは、
人間関係にまつわることです。
ボクたちはみな、
無防備な心をもっているから、
ちょっとしたことで傷ついたり、怒ったり、
悲しくなったりします。
人間関係の失敗は、防ぎようがありませんし、
収穫にならないことがほとんどで
だからいさぎよく、こちらから謝っちゃう!
と、ボクは決めています。
実際にボクは1日に何回も謝ります。
どんな小さなことでも、自分が間違っていた
失礼をした、ミスをしたと気づいたら、
「すみません」「ごめん、ごめん」と謝ります。
「申し訳ありませんでした」
と非を認めて頭を下げます。
目立つトラブル以外は
謝らずにうやむやにする人もいますが、
頭を下げられないのは、
つまらないプライドと意地があるからではないでしょうか?
意地を捨てて、謙虚さと取り替えちゃう。
この姿勢があれば、
たいていのことは修復できます。
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▼「その先の自分」をあきらめない
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失敗を前提としても、
1からはじめる勇気が出ないのなら、
自分に問いましょう。
つい、近道をして、
これまでのやり方のコピペに甘んじそうになったら、自分に問いかけてみるのです。
「自分の伸びしろを、もうあきらめていいのか?」と。
「1からはじめるのをやめる」とは、
ここから先の人生における自分の可能性を
あきらめてしまうということです。
もう成長せずに、
殻の中に縮こまって生きるということです。
●まったく同じやり方を死ぬまで繰り返す。
●満足できなくても「まあいいや」とあきらめる。
●ちょっと不具合があっても「慣れれば気にならなくなるさ」と受け入れる。
こう言うと
世捨て人みたいに響くかもしれませんが、
こういう人はめっちゃたくさんいます。
ある一定の年になると、
「自分はもう、これくらいだな。これ以上伸びないけど、もういいや!!」と思うようになります。
ボクと同年代の人たちは、
ある程度は生活が安定してくるので、
「もういいや」と思っています。
なので現状を壊して
また1からはじめようとは考えません。
個人的な部分に関しても、
今までの自分にどうしても安住しがちです。
「もういいや。俺ってこうだからさ!」
「私ってこういう人間だから!」と
若いときからずっと「もういいや」と思って生きてきた人なのです。
もしも若い頃、
「もういいや」と思わずに1からはじめていたら、
何かしらの成功体験をしているはずです。
するとそういう人は
また1からやってみたくなって、
別の成功体験をして経験を積んでいくのです。
この繰り返しがずっと続いている人は、
70歳でも80歳でも当然のように
1からはじめています。
もしもあなたが20代で、
つい「もういいや」と思っているのなら、
せっかくのやわらかな心が錆びついて
動かなくなるように、自分で自分を仕向けていますよ。
もしもあなたが20代で、
何回かチャレンジしただけで
「もういいや」とあきらめてしまったなら、
せっかくの失敗が無駄になってしまいます。
「もういいや」という、
あきらめの何より怖いところは、
自分ばかりか人にも関われなくなることです。
これからの世の中で、
人を喜ばせることができるのはテクノロジーではなく「人」です。
テクノロジーとは
「うまくいったやり方」のコピペでつくられているものであり、
それでは「人の心」は動きません。
「1からはじめる」姿勢に人の心は動くものだし、「1からはじめる」とは人にしかできないことです。
この宝物を捨ててしまったら、
ボクたちはどうすればいいのでしょう?
あなたが15歳であっても
50歳であっても同じです。
「1からはじめる」と決めたとき、
あなたの中に畳み込まれ、縮こまっていた伸びしろが、すーっと顔を出してくるのです。
そしたら、1から自分を育てはじめてみる。
ただ、それだけでいいのです。
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